■皆さん、こんにちは。
今日は「心の強い人」についてお話しします。
■世の中順風満帆の人ばかりではありません。
人知れず、心の悩みを抱えて苦しんでいる人がいます。
一方で、人の悩みを聞いてそれを解決してやろうと一生懸命な
人もいます。
では、「心の強い人」と「心の弱い人」どこが違うのでしょうか。
私は、人生経験から、「心の弱い人」はいつも相手との関係の中
だけで生きている人だと思います。
「ドロシー・ロー・ノルト」の著書「心に橋を架ける言葉(扶桑
社)」によれば
「心の弱い人」が喜びを感じられるのは
1.自分が相手に理解されていると感じられるとき
2.自分が中心になっている。あるいは、自分の領域が確保されて
いると感じるとき
3.思わず何をしていると表現される忘我の雰囲気
4.自分が役に立っていると感じられるとき
5.他人より優位にあると感じられるとき
だそうです。
■つまり、自分が中心のときに喜びを感じるということです。
他人に大切に扱われるとき、他人に感謝されるとき、他人に誉めら
れるとき、他人に自分の苦しみや、つらさの大変さを理解されると
き、
「心の弱い人」は、そのようなときにしか喜びを感じることができ
ません。
■これは、子供と全く同じだと、その著者は述べています。
子供と話すときに、大人しか分からない話をすると、子供は満足し
ません。
子供中心に据えてやることで子供は満足します。
これは自分の満足が、他人が自分をどう取り扱うかにかかってい
るということです。
■また「心の弱い人」には、自分のほうから他人を大切に扱う。
自分のほうから他人の苦しみやつらさを理解するという姿勢はあ
りません。
いつも、自分を分かってくれないと悩んでいます。
他人の苦しみやつらさを理解するという姿勢がないのに、自分の
ことは分かってほしいと悩みます。
冷静に考えれば、こんな都合のいいことはありません。
■一方、「心の強い人」はどうでしょうか。
私が知る限り、「心の強い人」は他人の自分に対する行動に無関
心です。
「自分は自分、他人は他人」という割り切りがあります。
ですから、他人が自分をどう思おうが、他人が自分を理解できな
かろうが、全く気になりません。
所詮、他人には自分のことは分からないという真理を知っている
からです。
■しかし、「心の強い人」は、利己主義ではありません。
他人に何も期待はしませんが、他人の言うことはよく聞く耳を持
っています。
「心の強い人」は決して「自分の言うことを聞いてくれ」とは言
いません。
その代わり、他人の言うことは、じっくりと、口を挿まずに最後
まで聞いてくれます。
それは、相手との関係の中で話をしているからです。しっかりと
自己が確立しているからです。
■ところが、心の弱い人」は自分が勝手に相手との関係を決めてい
ます。
お互いに納得した関係がないのに、勝手に自分が相手との関係を
決めています。
そこに悩みが出てくるのです。
相手との関係は自分一人では決められません。
■きつい言い方かもわかりませんが、「悩んでいる人」は皆、自分
のつらさを訴えるだけで、悩みを解決しようとしてはいないとい
うことを認める必要があります。
そこで、初めて悩みの解決への糸口が見つかります。
■さて、
□□□ 今日の「ちょっと一言」です。 □□□
────────────────────────────────
【 悩みは他人の悩みを聞くことによって解決に向かう 】
────────────────────────────────
■悩んでいるときには、「どうして自分の悩みが分かってくれない
のか」と自己中心的になります。
そんなとき、「果たして自分は他人の悩みを解決してあげたこと
があるだろうか」と考えてみて下さい。
そして、もし、他人の悩みを聞いてあげたことすらないのであれ
ば
先ず、他人の悩みを聞いてあげることです。
そのことがきっかけで、間違いなく自分の悩みも解決します。
他人の悩みを聞くことによって、あなたは初めて他人との関係を
自覚できるからです。