2006年1月アーカイブ

■私が施設の改良工事の新米現場責任者をやっていたときのことです。
 その現場がある地区には自治会がありました。

 そこの自治会長さんはとても、厳しい方で、その地区内で工事を
 するには、絶対に地元説明会が必要でした。

■私は、そのことを知っていたのですが、小さな工事だから地元説
 明会は不要だと勝手に判断して、工事に着手しました。

■すると、工事開始後2日ほどたって、その自治会長さんから会社
 へ電話がかかってきました。

■電話の内容は
 「なぜ、説明もなしに工事をやっているのか。説明に来い。」
 ということでした。

■そのとき、こちらに非があることは分かっていましたので、私は
 「すぐに工事を中止します。」
 といってしまったのです。

■すると、これを聞いた自治会長さんは激怒され、
 「すぐに中止できるような工事やったら、止めてしまえ。今後一
 切、工事はさせん。」
 「もう、お前の話は聞かん。」

■そう行って一方的に電話を切られてしまいました

■その様子を心配していた私の上司が、理由を聞いたので、
 「「今後一切工事をさせん。お前では話にならん。」といわれて
 しまいました。」
 と報告しました。

■それを聞いた上司はすぐに、その自治会長さんのところへ飛んで
 いったのですが、結果は知らされませんでした。

■その日の終業後、いつもは朗らかな大先輩から
 「なぜ、お前では話にならんといわれたからと、課長にふったんや。
 自分の責任を放棄したらあかん。あんたをみそこなった。」
 と言われてしまいました。

■その翌日は土曜日で会社は休みだったのですが、どうしてもこのこ
 とが、気になってしかたがありません。

■月曜日に出社してから、自治会長さんに謝りにいけばいいのですが、
 それまでは、ずっと気になるままです。

■そこで、今から謝りにいこうと決めました。
 日本酒を1本買って、その自治会長さんのお宅にお伺いしました。

■玄関のベルを押して、緊張して待っていると、中から会長さんが現
  れました。

■私は、会長さんの姿を見るなり
 「申し訳ありませんでした。」
 と深々と頭を下げて謝りました。

■私が顔を上げると、会長さんは、ニッコリとして
 「分かってくれたか。」
 と言われました。

■そして、
 「君では相手にならんといったけど、もし本当に君がこのまま謝
 りにこなければ、工事を中止させるつもりやったんや。」
 「今日は、休みの日やのにご苦労さんやったな。これで君の人間
 性が分かった。もう説明会はいらんから。月曜から工事を再開し
 てええで。」
 「業者も泣いとるやろ。」

■といっていただきました。
 
 
■今日の「ちょっと一言」をどうぞ。

───────────────────────────────
     【 失敗したときはすぐにあやまる  】
───────────────────────────────

■どうも、人間の弱さで失敗しとときは他人のせいにして逃げたく
 なったり、謝罪を先延ばしにしたくなったりします。

■でも、実際には先延ばしにしても、いつもそのことが気になって
 落ち着きません。

■それに、相手にしてみればすぐに謝罪に来ないということは、軽
 く受けとめられている。誠意がない。と取ります。

■この感情は、遅くなれば遅くなるほど、大きくなります。
 そしてついに「今頃何しに来たんや。」
 と相手にされなくなります。

■このことは、私が今更いうまでもなく、皆さんもご存知なのです
 が、実行するのが難しいのです。
 でも、間違いなく、早く謝罪にいって悪いことはありません。
 勇気を持って、すぐにあやまりましょう。

■そして、すっきりとした気分で一杯やる。
 これが最高です。

 --------------------------------------------------------------------------------


 最後までお読みいただきありがとうございました。

  

  ---------------------------------------------------------------------------------
   発行者 (株)ナレッジストア 
   
http://www.knowledge-store.co.jp/
     http://www.knowledge-store.jp/

      岩崎吉男    mag@knowledge-store.jp
      技術士(電気・電子)
 
  http://www.knowledge-store.co.jp/e-ten/
  
  ----------------------------------------------------------------------------------------------------

 

■過去に交通機関の現場で管理職をしていたことがあります。

 今日はそのときのお話です。

■ある夏の日に部下がお客様を連れて事務所に入ってきました。
 そのお客さまは部屋に入ってくるなり、大きな声で怒鳴り散らされて
 いました。
 
■私も一緒に同席して、応接セットでお話を伺いました。
 そのお客様は、「車内の冷房が効いていない。」「何回も御社に忠告
 しているが、一向に改善されない。」ということでたいそうご立腹の
 様子でした。

■私が同席するなり、そのことをおっしゃられました。
 部下が「他のお客様もいらっしゃることなので、お客さまお一人の
 ご意見だけを聞くことはできません。」
 と説明するのですが、

■火に油を注ぐ結果になり、そのお客さまはますますエスカレートして
 冷房の他にもいたらぬ点を挙げて、大声でわめき散らされました。

■そのときの部下の言っていることは、正しいのですが、相手の感情を
 害したようです。
 そこで、

■私たちは、ただひたすらお客様のおっしゃることを聞くことに徹しま
 した。
 時々、相槌をうちながら「そうですか。申し訳ございません。」
 というだけで、一切何もいいませんでした。

■お客さまはそれから1時間くらい一人で話し続けられましたが、話した
 いことを全て話されたようで、だんだん、声も小さくなってきました。

■そして、ついに
 「俺のいうことが分かってくれたんか、あんたらは会社員やから自分
 一人の意見で、そう簡単には変えれんわな。」
 「まあ、できるときでええからやってえな。」
 と言って席を立たれました。

■おまけに、部屋を出ていかれるときに
 「ありがとう。」
 といっていただきました。

 
■今日の「ちょっと一言」をどうぞ。

─────────────────────────────────
【 とことん相手の話を聞き続ける  】
─────────────────────────────────

■何か気にいらないことがあって、苦情をいってくる相手に対して、同じ
 ように反論しても、まったく相手は聞き入れてくれません。
 それどころか、もっと興奮します。
 自分が興奮しているときのことを思い出してください。

■これは、理屈ではなく、感情の問題だからです。
 相手は、自分の思いが伝わらないことに、怒りを感じているのです。
 ひょっとして、結果はどうでもいいかも知れないのです。

■ですから、こんなときには、反論せずにただひたすら相手の言うことを
 聞くことです。

■決して、話の時間が長いとか、面倒くさいと思ってはなりません。
 その心は、相手に伝わります。
 ですから、真剣にそして素直に相手のいうことを聞くようにしてください。

■必ず、最初よりはいい結果がでます。
 だって、相手は少なくとも自分を受け入れてもらったと感じることがで

 きるのですから。

 --------------------------------------------------------------------------------------------


 最後までお読みいただきありがとうございました。

  

  --------------------------------------------------------------------------------------------
   発行者 (株)ナレッジストア 
   
http://www.knowledge-store.co.jp/
    http://www.knowledge-store.jp/

      岩崎吉男    mag@knowledge-store.jp
      技術士(電気・電子)
 
  http://www.knowledge-store.co.jp/e-ten/
  
  --------------------------------------------------------------------------------------------

 

■私がサラリーマン時代にこんなことがありました。
 私は、幸いにも大学をでていましたので、若輩の身でありながら、現
 場担当の係長になりました。

 その現場には、定年前の熟練工が数人いました。

■あるとき、その現場の新入社員と話す機会があり、いろいろと話をし
 ていると、「先輩が仕事を教えてくれない。」という事実が分かりま
 した。

■そこで、私は現場に出向き、熟練の先輩に「後輩に仕事を教えてほし
 い」と頼みました。

 すると、返ってきた答えは「何で、俺が苦労して得たものを教えなあ
 かんのや。」でした。

■よくある話です。


■私はそのとき先輩にいいました。
 「先輩が努力を続ける限り、教えたからといって追い越されることは
  ないはずです。スタート地点が違うんですから。」
 「まさか先輩は、今のところに立ち止まっているつもりではないです
  よね。」
 「どうか、若者を育ててやってください。」
 と。

 
■今日の「ちょっと一言」をどうぞ。

─────────────────────────────────
【 自分がこれ以上伸びないと思うから、人に教えない 】
─────────────────────────────────

■人に教えるということは、自分を伸ばすためにもいいことなのです。
 でも、自分がこれ以上伸びないと思っている人は、他人に仕事を教
 えません。

 教えると、自分が追い越されると思うからです。
 
■他人に物事を教えようとすると、一度自分の知っていることをまと
 め直さなければなりません。
 全て完全に理解できてこそ、人に教えることができるからです。

■「君の得意分野だから皆に教えてやってほしい」と講義を頼まれた
 ことのある人は分かると思いますが、必ず自分の知識を再確認して、
 完全に理解できていないことは、もう一度勉強します。

■このことだけでも、以前より伸びているのです。

■そして、相手は今から、教えられたことを吸収していくのです。

■努力を続ける限り、自分はもっと先に進むのですから、追い越され
 ることはありません。

■おまけに、若い人の役にたちます。

■でも、現状で満足している人はやがて、追い越されます。
 ですからそのような人は、他人に教えません。

■人に教えるということは、自分を伸ばすエネルギーなのです。

 ---------------------------------------------------------------------------------


 最後までお読みいただきありがとうございました。

  

  ---------------------------------------------------------------------------------
   発行者 (株)ナレッジストア 
   
http://www.knowledge-store.co.jp/
    http://www.knowledge-store.jp/

      岩崎吉男    mag@knowledge-store.jp
      技術士(電気・電子)
 
  
http://www.knowledge-store.co.jp/e-ten/
  
  ----------------------------------------------------------------------------------

 

 

◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆
  「ちょっと一言」 こころの栄養         2006/1/20
                            第2号
◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

■第2号です。
 
 私、岩崎吉男が毎回「ちょっと一言」、皆様にこころの栄養をお届け
 します。

■先日、家内に用事があってリビングをのぞくと、家内は友達と
 電話で話をしていました。

 私は、すぐ終わるだろうと待っていたのですが、なかなか電話が
 終わる気配がありません。
 
 そのうちに、私はイライラしてきて、「人が待っているのにええ
 かげんにせいよ」と腹がたってきました。

 やがて電話が終わり、妻に用件を話して、ついでに
 「長い電話やったな。イライラしたわ」
 といやみをいうと
 
 「私はイライラしてないよ。あんたが勝手にイライラしたんや」
 と言われてしまいました。

 そうですね。妻にイライラする理由はありません。

 
■今日の「ちょっと一言」をどうぞ。

─────────────────────────────────
【 他人はコントールできないが、自分はコントールできる 】
─────────────────────────────────

■よく、「あいつは俺の言うことをきいてくれない」と嘆く人がいます
 よね。
 
 でも冷静に考えれば自分がその気にならないのに、相手の言うことを
 きくことってあるのでしょうか。
 
■相手と立場を置き換えて考えてみてください。
 自分の意思なくして行動することはないと思います。
 催眠術にかかっていれば別ですが。

■いや、「あいつはいつも俺の言うことをきくよ」と思っている方も
 いますよね。
 でも、それは、相手があなたの言うことを理解して自分で納得した
 結果だと思いませんか。

■そうです。相手は自分の意思で行動したのです。

■催眠術にでもかけない限り、他人をコントロールすることはできま
 せん。これは事実です。

■ところが、他人をコントロールできると錯覚する。
 そこで、不満がでてくるのです。

■でも、自分のことは間違いなくコントロールできます。
 唯一コントールできるのは自分だけなのです。

■他人の行動は、自分の考え方次第でどのようにもとれます。
 私も「妻は、私が急いでいることは知らんわな」と思うことができ
 れば、イライラせずに待つことができたのでしょうね。

■自分をコントールすれば、今起こっている状況が変わるのです。
 相手のことを嘆く前に自分をコントロールする訓練をしましょう。

 

 ----------------------------------------------------------------------------------


 最後までお読みいただきありがとうございました。

  

  ----------------------------------------------------------------------------------
   発行者 (株)ナレッジストア

  http://www.knowledge-store.co.jp/

  http://www.knowledge-store.jp/
 
      岩崎吉男    mag@knowledge-store.jp
      技術士(電気・電子)
 
  http://www.knowledge-store.co.jp/e-ten/
  
  --------------------------------------------------------------------------------------------------------

■私、岩崎吉男が毎回「ちょっと一言」、皆様にこころの栄養をお届け
 します。

■念願の脱サラからはや4年が経ちました。決して贅沢な生活ではあり
 せん。部下もなく、組織にも属さず、世間から取り残されたような気
 持ちになったこともあります。

 でも、会社に属せば、会社の規模以上のことはできません。
 自分でやれば最初は一人でも、無限に大きく伸ばせる可能性がある。
 人は生まれて来るときには誰も一人ぼっち。
 子供のように、いつか大きくなることを夢見る楽しみを選びました。
 
■自己紹介は、またにして今日の「ちょっと一言」をどうぞ。

─────────────────────────────────
【 自分の行動は自利利他に照らしてみれば 】
─────────────────────────────────

■自利利他は仏教用語だそうですが、「自分のためになって人のために
 もなる」という意味でしようか。
 
 私は、サラリーマン時代によく自分の行動が正しいかどうか、検証す
 るときにこれを使っていました。

 自分を捨てて他人のためだけに何かをする。これは理想ですが、私の
 ような凡人には、うそに思えてとうていできません。

 自分のためだけに人を犠牲にする。これは世間が許しません。

■そこで、私がいつも自分の行動が正しいかどうか検証するときに使っ
 ていたのは、「自利利他かどうか」でした。
 
 少なくとも、自分のためだけではないことをこれで確認していました。

 自分のためになって、人のためになる。

 無理がなく、すばらしいことではないでしょうか。

 皆さんもぜひ実行してみてください。

----------------------------------------------------------------------------------------


 最後までお読みいただきありがとうございました。

  

  ---------------------------------------------------------------------------------------
   発行者 (株)ナレッジストア 
  
http://www.knowledge-store.jp/    

             岩崎吉男    mag@knowledge-store.jp
      技術士(電気・電子)
 
  http://www.knowledge-store.co.jp/e-ten/

    
 

 ■皆さん、こんにちは。
 早いもので、メルマガの発行を開始してから、ちょうど1ヶ月が経
 過しました。
 
■私は、子供たちの勉強のお手伝いもしているのですが、先日中学生に
 英語を教えていたときのお話をします。

 授業で、こんな問題を出してみました
 
 びんに牛乳が4分の1ほど入っている絵を見せて
 
 これを英訳しなさい。

 というものです。

■生徒の書いた答えは、いろいろでしたが、多かったのは

 there is a little milk in the bottle.
 (びんには少し牛乳がある。)

 there is   little milk in the bottle.
 (びんには牛乳がほとんどない。)
 
 です。

■生徒が、全員「a little」と「little」の使い分けを理解して
 答えているとは思えませんが、どちらも正解です。
 
 絵を見た生徒の受け取り方が違っただけなのです。

■もう一つ、出所は忘れましたが、こんな有名な話もあります。

■ある靴のメーカが海外進出を計画して、アフリカのある国へ
 調査員を2人派遣しました。

■調査員が派遣された国では、皆裸足で誰も靴を履いていませんでし
 た。

 この様子を見た一人の調査員Aは
 
 「誰も靴を履いていない。靴の売れる見込みなし。」
 と書いたFAXを本社に送りました。

■一方、もう一人の調査員Bは
 
 「誰も靴を履いていない。大量に靴が売れる見込み有り。」
 と書いたFAXを本社に送りました。

■皆さん、どう思われますか。
 ここで、

□□□  今日の「ちょっと一言」です。  □□□

────────────────────────────────
  【 事実は一つ、受け取り方は正反対  】
────────────────────────────────

■そうです。

 同じ事実でも、人それぞれ受け取り方が違うのです。
 その人の経験や、その人が前向きな考え方をするのか、後ろ向きな
 考え方をするのか等、いろいろな要因によって、物事の受け取り方
 は違ってきます。

■あたりまえのことですが、できれば、私たちは
  
 その場で、思考が停止するような受け取り方だけはしないようにし
 たいものです。
 

■せっかく、人には「考える」という経費の不要な能力が備わってい
 るのですから。

 ---------------------------------------------------------------------------------------


 最後までお読みいただきありがとうございました。

  

  ---------------------------------------------------------------------------------------
   発行者 (株)ナレッジストア 
    http://www.knowledge-store.co.jp/
    http://www.knowledge-store.jp/

      岩崎吉男    mag@knowledge-store.jp
      技術士(電気・電子)
 
  
http://www.knowledge-store.co.jp/e-ten/
  
  ---------------------------------------------------------------------------------------

 

このアーカイブについて

このページには、2006年1月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

次のアーカイブは2006年2月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。