■皆さん、こんにちは。
今日は「金と鉛」についてお話しします。
過去に先輩からこんな話を聞かされたことがあります。
その先輩は、学生時代には相当なワルでした。
「どうみても勝てないような相手にからまれたらどうするか、教え
たろか」
その先輩は私に、そういって自分の体験を話し始めました。
その話はこうです。
■その先輩はあるとき、真夜中に車を運転していました。
その車は、タイヤがボディからはみ出るほど太く、車高は地面と車
体との間にタバコのショートホープしか入らない程、コイルを切断
して低くしていました。いわゆる暴走族の車です。
その車を運転して街の中を流していたところ、ふと気が付くと、バ
ックミラーに車のライトが光りました。
パッシングです。
その車は、みるみる迫ってきて、ついに先輩の車の後ろ5メートル
にピッタリとくっついてきました。
どの交差点を曲がろうとも、信号を無視してついてきます。
ついに、先輩はもう逃げられないと観念し、車を道路脇に止めまし
た。
■そして、バックミラーで後ろの車を確認したところ、なんと4人も
乗っていることが分かりました。
これは、どうみても勝てない。
先輩は、そう思いました。
よく、テレビで一人が4人をやっつけるシーンがありますが、そん
なことは、現実には不可能にちかいことを、実戦からよく知ってい
ました。
どうしよう。このまま出ていけば間違いなく半殺しにされる。
ふと、横を見ると、幸い、車には、オモチャの日本刀がありました。
それを見た先輩は、ぎりぎりのところであることを思いつきました。
そして、意を決して車の外に出て、ある行動に出ました。
■すると、どうでしょう。
4人の暴走族は、相手が1人だと分かっているので、いきがって、
体を揺すりながら車の外に出てきたのですが、その先輩を見た後、
一瞬の間を置いて、あわてて車に乗り込んでいちもくさんに逃げて
いってしまいました。
先輩は何をしたのでしょうか。
実は先輩は車のドアを開けたとたんに、口からはよだれを流し、へ
らへらと笑って見せたのです。
ダラリと下げた手にはオモチャの日本刀を持っていました。
そうです。
先輩は麻薬中毒で錯乱状態にある人間を演じたのです。
これを見た4人の暴走族は、あきらめて逃げたのです。
彼らは、自分たちと次元の違う人間を相手にしたら、勝てないこと
を知っています。
■その先輩はいいました
「オモチャの日本刀だけを持って出ても、相手にじっくりと見られ
たら、オモチャと分かってしまうやろ。
これでは、せっかくの小道具が死んでしまう。
そこで、俺はとっさに考えたんや。
じっくりと見られない方法を。
相手に何をするか分からんやつやと思わせることや。
こんな奴、相手にしたら損やと思わせることや。
これが、日本刀のオモチャとセットやから効果倍増になったんや。
もし、日本刀のオモチャがなかったら、これもあかんかったやろ
な。
あばれても怖くないからな。
■これから分かるように、こんなやつ相手にするだけ損や。
と思わせれば、その場から逃れることができます。
つまり、金と鉛を交換するような喧嘩に見せかけることです。
■さて、
□□□ 今日の「ちょっと一言」です。 □□□
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【 金と鉛を取り替えるような喧嘩は誰でも避ける 】
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■「中谷彰宏 金言集:ダイヤモンド社」
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に、ヤクザとケンカして勝つ方法が書かれています。
「デートの最中に、ヤクザにからまれた時、どうすればケンカに勝
てますか?」
とある人間が聞いた。
訓練しないでできる方法が2つあります。ゲロを吐くことと、脱糞
すること。ヤクザもゲロとウンコにはかないません。
「でも、それで彼女に、ふられたらどうしますか?」
自分を守るためにしてくれた勇気を評価できないような、つまらな
い女性とは別れたほうがいいでしょう。
■私は昔、ある団体の世話人をされている人に仕事上のお願いごとを
しに、お伺いしたときのことを思い出します。
その人は私に、ドスの効いた低い声でこう言いました。
「君は、会社の立場上、給料をもらうために、いや、君の立場を守
るために、俺に談判しているが、俺は、この立場に固執なんかな
いんやで。
べつに金(かね)をもらっているわけでもないしなあ。
この話がまとまらんでも俺は全く困らんのや。
家族もないし、死んでもかまわんのやから」
「あんた、賢い頭もっとるくせに、金と鉛を取り替える喧嘩をした
らあかんで」
と・・・。
この場合は、立場が逆ですが。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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「ちょっと一言」こころの栄養
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