■皆さん、こんにちは。
事務所移転のため長らく発行を休ませていただいておりました。
申し訳ありません。
やっと新しい事務所で仕事ができる環境が整いましたので、
今日は「コミュニケーション能力」についてお話しします。
■世の中で成功するには、いい大学に入らなければならない。
今は、必ずしもそう考える親ばかりではないようですが、昔は、
そう考える親が多かったように思います。
この考えの根本は、単純に言えば
高学歴の者は頭が良い。だから仕事もできる。
という論理のような気がします。
しかし、本当にそうでしょうか。
私が経験した限り、研究職のような一部の特殊な分野を除いて、
これは全く当てにならない論理だと思います。
■確かにいい大学に入学できた者は、いわゆるお勉強ができるの
は、入学試験で実証されています。
しかし、社会で要求されるのは、お勉強のできる力ではなくて、
問題解決能力やコミュニケーション能力なのです。
極端に言えば、学生時代のお勉強は、一人でできます。
学校へ行って朝から晩まで誰とも話さなくても、先生の授業を
聞いていればお勉強はできます。
■ところが社会人になると、他人との関わりなしでできる仕事は
ほとんどありません。
これをお勉強と同じように、記憶力がよければ仕事もできると
勘違いしている者は、社会人になって、初めてコミュニケーシ
ョン能力を要求され、愕然とするのです。
■会社に入れば、必ずこういう場面に遭遇します。
係長が、入社して2年目の有名大学卒のA君に言いました。
「君も入社して2年目になる。今年はうちの係が社内旅行の世
話役になっている。君が幹事をやってくれ」
A君は、学生時代に幹事はもちろん、人の世話などしたことがあ
りませんでした。
でも命令ですから仕方なく、他の係に自分が幹事になったこと
を告げ、旅行先の希望を聞いて回りました。
ある係の係長は、冬の温泉がいいと言いました。
もう一つの係の係長は、秋にゴルフができる所がいいと言いま
した。
A君は、二人の係長の意見が違うことに驚き、もうそれだけでど
うしていいのか分かりません。
そして、とうとう会社を休んでしまいました。
■A君のように子供のころから、人の世話などしたことがなくコミ
ュニケーション能力を鍛えていない者が、社会人になったから
といって、急にコミュニケーションをうまく取れるはずがない
のです。
■昔のガキ大将は、抜群のコミュニケーション能力とリーダーシ
ップの持ち主であったからこそ、大勢の大将になることができ
ました。
決して、腕力が強いだけではありません。
ガキ大将は、頭のいい子分を自在に使うことができます。
腕力が強いだけの者は、単なる暴れん坊でしかなく、ガキ大将
にはなれません。
■さて、
□□□ 今日の「ちょっと一言」です。 □□□
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【 子供のころは、お勉強よりコミュニケーション能力を鍛えよ 】
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■人は万能ではありません。
自動車王のヘンリー・フォードが
「おまえには、学力がない」
と他人に言われたときに
「そのとおり、私には学力はない。しかし、私は私より学力のあ
る者を自由に動かすことができる」
と答えたように、コミュニケーション能力があれば、自分の能力
が劣る部分を他人に補ってもらうことができます。
■新入社員に、宴会や社内旅行の幹事をさせれば、その社員が仕事
ができるか、できないかが分かる。
といわれています。
宴会や社内旅行は仕事ではありませんが、その分、各人の好みや
我がままが出てくるのも事実です。
おまけに、遅刻や欠席などの予想しない事態も発生します。
その我がままを、うまく調整して満足のいく宴会や旅行を取り仕
切ることができれば、仕事もできると判断するのは、自然なこと
ではないでしょうか。
■ある会社ではゴルフコンペで、たまに集合時間に少し遅れてくる
重役がいるそうです。
それも、初めての幹事さんのときに限って。
皆さん、どうしてだと思いますか。
その重役さんは、故意に遅れることにより、異常事態を作り出し、
その幹事さんの対応能力を試しているとのこと。
なんと恐ろしいことでしょう。
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