■皆さん、こんにちは。
今日は、"仕事とお金の関係"についてお話しします。
■もう、20年くらい前のことですが、新聞だったか、雑誌だったか
出所は忘れましたが、今でも記憶に残っている記事に私は出会いま
した。
ちょうどそのときは、働きだして4~5年が経っており、仕事にも
ある程度慣れてきて、働くことの意味をぼんやりと考え始めたころ
です。
■私が目にしたその記事にはこう書かれていました。
■漁業で栄えるある町に、大手企業の工場が進出してきました。その
おかげで町は賑わいましたが、工場が進出して2~3年経ったとき
に、その工場が、有毒な廃液を海に垂れ流していることが判明した
のです。
■これを知った、付近の漁師は工場に怒鳴り込んでこう言いました。
「おたくの廃液のおかげで、魚が皆死んでしまった。このままでは
俺たちは生きていけない。子供や孫の将来も含めて生活保障をし
てほしい」
■この事件は、マスコミでも大々的に報道され、加害者である企業は、
漁師に十分な生活ができるだけの金銭を孫の代までに渡り毎月給料
として支払うことを約束しました。
■これにより、漁師たちは、働かずして十分な生活を保障される身に
なったのです。
■最初のうちは、漁師たちは、毎晩のように飲んでは騒ぎ、騒いでは
飲むという、ひともうらやむ生活を続けていました。
俺たちは、一生遊んで暮らせる。
でも、遊びを続けるうちに、だんだんとやることがなくなってきま
した。
■やがて漁師たちは、何ともいえないむなしさに襲われるようになっ
てしまったのです。
将来の生活に何の不安もない。でも、今の生活には何か足らないと。
■そんなときに、漁師の一人が、昼ごはんを食べながら、テレビを見
ていました。
そのテレビには、偶然にも市場から運ばれた新鮮な魚を食べて喜ぶ
都会のおじいさんの姿が、生き生きと写し出されていたのです。
■それを見た漁師は、思わず叫びました。
「俺たちの仕事は、これだ。お客さんに新鮮な魚を食べてもらって
おいしいと喜んでもらうのが、一番の幸せだった。俺たちの仕事
は魚を捕まえてお客さんに喜んでもらうことだ」
「何も金だけのために魚を獲っていたのではない」
■漁師たちは、やっと気付きました。
そして何年もかかって自分たちの手で汚れた海をきれいにし、やが
て、漁業を再開しました。
■さて、
□□□ 今日の「ちょっと一言」です。 □□□
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【 仕事には全て、金以外の大きな価値がある 】
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■金だけのために仕事をする。
確かにやりたい仕事が他にあり、一時的に生活するためにそうする
こともあると思います。
■また、ぎりぎりの生活のために、やりたくない仕事をせざるを得な
いこともあるでしょう。
■でも、"今やっている仕事は少なくとも、誰かの役にたっている"
これは、間違いのない事実です。
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