■皆さん、こんにちは。
前回は「何のために生きるのか」について、お話ししました。
皆さんは、こう思われていませんか。
「人の役にたつために生きる。
それは、分かった。
でも、人生の目標は具体的にはどうして見つければいいのか分から
ない。
それが分からないから、苦労しているんじゃないか」
と。
■私もずっとそう思ってきました。
何か自分の人生の目標を見つけるよい方法はないものかと。
そして最近、自分の目標を見つける具体的な方法の一つとして、
「自分の過去の経験や体験、それも子供のころのことを中心にして、
整理し直してみる」
という方法があることを知りました。
つまり、自分が子供のころにどんな体験をしたのか。どんなことに
興味を持っていたのか。どんな夢を持っていたのか。
これらのことを記憶を頼りに洗い出してみる作業をすることにより、
自分の本当の目標を発見することができるというものです。
■そこで、私は自分が小学校6年生のときに書いた作文を探し出して
読んで見ることにしました。
読んでみていろんな発見がありました。
その作文を2つ、原文のまま以下に紹介します。
約40年前の作文です。
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■作文の表題「ゆめ」
ぼくは、将来何になるといっても、はっきりとこうと答えることは
できません。
家族からも大きくなったら何になると聞かれるけれど、迷ってしま
って答えることができません。
けれども今のところ、これだけは言えます。四年生くらいまでは、
いろいろと設計をするのが好きで、建築家になろうと思っていたの
ですが、このごろ電子関係の仕事をして、何か大きな発明をしたい
と思うようになりました。
これは、ぼくの親戚の兄さんが、コンピュータを作っているところ
に勤めていて、おじいちゃんがなってみる気はないかと言ったとき
からです。
それから、電子に興味を持ち、ラジオ、ワイヤレスマイク、モール
ス練習機などを分解したりしています。
ぼくは、こんな仕事にあこがれていますが、サラリーマンのような
型にはまった仕事はしたくありません。
■作文の表題「十年後」
ぼくは、今から十年後どんなことをしているだろう。考えてみるこ
とにしよう。今考えてみると、きっとこうだろうと思う。
ある一室で、助手と一緒に何か研究している。
誰から頼まれたわけでもない。
かたくるしいのはきらいだ。
自分で気の向くままに自由な研究をし、いろいろな物を作り出して
いる。
その中でぼくの一番大きな期待は3つある。
まず、第一に物質電送機。これは、物を原子に分解し電波に乗せ送
るのだ。これさえあれば送信機と受信機を使ってどんなに遠くへも
あっという間にいける。
金庫のなかにおいておけば3億円なんかあっという間だ。
次に光子ロケットの発明。今までロケットは燃料に点火して爆発さ
せてその勢いで進んでいた。これではいくら速いといっても月まで
数日もかかるありさま。そこで光子ロケットを使う。この原理は光
の粒、つまり光子を後に勢いよく噴射して飛ぶ方法だ。これを使う
と月まで一分とかからない。
あと一つは五次元運動を起こすこと。
この3つのものはみな時間を短縮する方法で、もし本当にできたら
いいなあと思っている。
これは本当のぼくの空想に過ぎないが、人類はコンピュータという
すばらしい機械を発明した。
このまま科学が進んでいけば、ぼくの考えている空想が実現するの
もそう遠くないと思う。
ぼくは、そのときのために今からいっしょうけんめいに努力したい。
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■以上が、小学6年生のときの私の作文です。
この2つの作文をみてみると、どちらにも
型にはまった仕事はしたくない。コンピュータ等を使って、人類に
役立つ何かを作り出したい。
ということを書いていることが分かります。
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さて、
□□□ 今日の「ちょっと一言」です。 □□□
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【 子供のころのことを整理すると目標が見つかることがある 】
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■では、現実の私の生活はどうでしょうか。
一度は企業に勤めましたが、5年前に脱サラをして自分で会社を
起こしています。
そして、電気関係の資格を取得し、コンピュータ関連の仕事をし
ています。
おまけに、今インターネットの世界で、人の役にたつ新しい仕組
みを部下と共に開発中です。
■まだ、人生の具体的な目標が見つかっていない人は、
一度、小さかったころの自分の体験、夢中になったこと、得意だ
ったこと、これらを記憶や作文を頼りに整理し直してみるといい
でしょう。
もしかすると、目標が見つかるかもしれません。
■そしてもし、目標が見つからなくても心配することはありません。
目標が見つかるまでは、とりあえず
周りから頼まれること
頼りにされていること
を真面目にやり続ければ、そのうちに目標が見えてくると思います。

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