■先日は、弁理士の試験で大阪まで出かけていました。
毎年、試験が終わると、ある居酒屋に立ち寄って帰ります。
そこの居酒屋さんに、ちょっと気になる男前の板前さんがいました。
向こうも私のことが気になったらしく話しかけてきました。
「今日は、何かあったんですか。とても気分良く飲まれていますね」
「いや、ちょっと、やりたいことがあって。そのための試験を受け
てきたんです」
私がそう答えると、その板前さんが、急に、私の耳元でささやきまし
た。
「実は、私も、やりたいことがあるんです。35才までには独立して
自分のお店を持ちたいんです」
「そう」
「で、板さんは、今いくつですか」
そう尋ねると
「はい、今30です」
と、返事が返ってきました。
「50の私が、できるか、できないか分からんことに挑戦している
んやから、あなたの若さなら、何回失敗しても、大丈夫や」
そう励ましておきました。
■さて、今日は「誰にでも時間は同じ長さか?」についてお話しします。
もう、10年も前の話で恐縮です。
私は、鉄道会社に在籍していたときに、こんな経験をしたことがあり
ます。
会社は収益が悪化して、清掃業務の外注も十分にできない。
ホームには、お客様が捨てたタバコが散乱していました。
そして、当時の担当取締役から
「こんな汚いホームでは、お客様に気持ちよく利用していただけない。
どうにかしろ」
と指示が出ていました。
■そんな局面で、私は部下を集めてお願いをしました。
これ以上ホーム清掃に外注するお金はない。
ホームを移動するときに、ついでにタバコを1日一本拾ってほしい。
400人いれば、一日に400本のタバコがホームから無くなる。
一年で146000本ものタバコがホームから消えて無くなる。
146000本のタバコを具体的に想像してほしい。
吸殻は5センチとしても7300メートルにもなる。
タバコ一本を拾って吸殻入れに捨てるのに、どれだけ時間がかかるか。
30秒もかからない。
皆には、一日30秒の努力をしてほしい。
と。
■結果、
「わかった。あんたがそこまでいうならやろう」
皆は協力してくれるようになりました。
■時間は、皆に平等に1日24時間与えられています。
これは、紛れもない事実です。
でも、本当に24時間は誰にでも同じ長さでしょうか。
これは、違うと思います。
人によって、時間の長さは違うはずです。
30秒のタバコを拾う動作を続ければ、一人で一年に365本のタバ
コをホームから消すことができます。
しかし、何もせずにただホームを移動しているだけなら、30秒はあ
っという間に過ぎ去り、ただ時間が流れただけになります。
■誰にでも、ちょっとした隙間時間はあります。
この隙間時間の使い方で、人生が大きく変わってきます。
実は、人生においていろんなことができる人は、この隙間時間を有効
に使っているのです。
たいていの人が捨ててしまう、ちょっとした余り時間をうまく使う。
彼らは、これを意識せずにできる人たちなのです。
■さて、
□□□ 今日の「ちょっと一言」です。 □□□
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【 1日24時間は、皆に与えられているが、同じ長さではない 】
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■皆さんの周りにもいませんか。
あいつ、いつの間に仕事を片付けたんやろう。
あいつ、いつの間にあんなスキルを身につけたんやろう。
と思うような人物が。
きっと、その人は
「もう、出かけるまでに5分しかない。今からじゃ何もできないな」
とは考えずに
「まだ、出かけるまでに5分ある。本が10ページ読める」
と考える人です。
■ただ、四六時中そんなことをやっているわけにはいきません。
1日の内には、何もせずにリラックスする時間も絶対に必要です。
が、1日中何もしないことを、「リラックスしている」
とはいいません。
■フォレスト出版さんの本の投稿サイトSpotWriteに
私の体験をモデルにして「人生いかに生きるべきか」を
示した物語 「うしのフットボール」を投稿しています。
お読みいただければ幸いです。
「うしのフットボール」
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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