■今日は「自分の好きな仕事、やりたい仕事が分からないとき」
についてお話しします。
6月に入り、新入社員さんたちも、そろそろ落ち着いてきたこ
ろだと思います。
ところで、皆さんは、学生時代を終えていよいよ社会人になる
ときに、自分の好きな仕事はこれだ、天職はこれしかないと、
既に決めておられたのでしょうか?
■正直なところ、20歳前後で、自分の好きな仕事、やりたい仕
事をしっかりと決めておられた方は、そんなに多くはないと思
います。
私は、いまだに自分の天職がよく分かりません。
■昨年の4月に、こんなことがありました。
私の会社でアルバイトをしていただいている大学生4年生の学
生さんが、毎日のように就職活動で企業訪問を繰り返していま
した。もう、50社近くを訪問しているとのことでしたので、
ちょっと気になって彼に聞いてみました。
「君は、やりたい仕事があって就職活動をしているの?」
私が質問をすると
「いえ、別にやりたいことが決まっているわけではありません。
それで、仕方なく自分に合ったいい会社を探しているだけです」
「自分に合ったいい会社ってどんな会社?」
私が意地悪な質問すると
「雰囲気が良くて、給料がいい会社です」
こんな返事が返ってきました。
「会社の雰囲気なんて、部署によっても違うし、1日会社訪問
しただけでは絶対分からないよ」
私がこう言うと
「でも、他に会社を選ぶ判断材料がないですから」
と少し困った様子でした。
■こんな感じで就職をする人がほとんどだと思います。
かくいう意地悪な質問をした私も、二十数年前にはこんな感覚
で就職したと思います。
早くから自分のやりたいことを決めている人がうらやましいな
あと。
■それでは、やりたいことを決められずに就職をしてしまった後
はどうすればいいのでしょうか。
以前にも、書きましたが、
当面与えられた仕事に、
「どうせ、好きで選んだ仕事とは違う」などと逃げ道を作らず
に、一生懸命に取り組んでみることです。
そうすれば、やがて仕事が好きになるかも分かりません。
好きになれば、実力も付いてきます。
また、別に好きな仕事が見つかるかも分かりません。
好きな仕事が見つかれば、方向転換すればいいのです。
■しかし、与えられた仕事に、逃げ道を見つけて、中途半端に
取り組んでいては、決して仕事が好きになったり、好きな仕
事が見つかったりすることはありません。
真剣に物事に取り組んだ者にしか、ご褒美はないからです。
これは、真理です。
■さて、
□□□ 今日の「ちょっと一言」です。 □□□
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【 真剣に仕事に打ち込んだ者にしか好きな仕事は見つからない 】
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■稲盛和夫さんが著書「生き方(サンマーク出版)」の中でこう書
かれています。
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では、自分の仕事がどうしても好きになれないという人はどう
すればよいか。とにかくまず一生懸命、一心不乱に打ち込んでみ
ることです。そうすることによって、苦しみの中から喜びがにじ
み出るように生まれてくるものです。
「好き」と「打ち込む」はコインの表と裏のようなもので、その
因果関係は循環しています。好きだから打ち込めるし、打ち込む
うちに好きになってくるものです。
ですから、最初は多少無理をしてでもいいから、まず「自分はす
ばらしい仕事をしているのだ」「なんと恵まれた職業についてい
るんだろう」と心の中で繰り返し自分にいい聞かせてみる。する
と、仕事に対する見方もおのずと変ってくるものです。
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皆さん、仕事が面白いって最高ですよね。
誰も仕事から逃げるわけにはいかないのですから、早く、仕事の
中に面白みを見つけたいものです。
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