人には、これは譲れないという境界がある

いつも、感情をむき出しにする男と、いつもは穏やかだけれども
 
 突然、怒りだす男。

 どちらも、いますよね。

 分かり易いのは、いつも感情をむき出しにする男。

 この男は、自分の普段の許容範囲が狭いのでしょう。

 一方、突然、人が変わったように怒りだす男。

 これは、とても分かりにくい。普段は許容範囲が広いので、少々

  のことでは怒らない。

 ところが、今までニコニコしていたのに、突然瞬間湯沸かし器の

 ように烈火のごとく怒りだす。

■実は、私は後者の方なのです。

 ですから、突然怒りだす男の気持ちがよく分かります。

 サラリーマン時代に、こんなことがありました。

 他の課と工事の打ち合わせをしていたときのことです。

 他の課と共同作業があったのですが、日程調整がうまくいきませ

 ん。

 「君の係は、次の火曜日、うちに立ち会ってくれるか。うちはそ

  の日以外だめなんや」
 
 他の課の人がいいました。

 「はい、その日は他の用件が入っていますが、事務所の係員で何

  とかしましょう。できるだけ協力しますよ」

 相手はすぐに自分の課に電話をしていました。

 「すまん。その日に別件が入っていた。次の木曜日にしてくれる」

 「え・・」
 
 私は、一瞬驚いたのですが、すぐに返事をしました。

 「そうですか。じゃあ、うちの計画を変更しますよ。事務所レベ

  ルで解決できますから」

 そうして、私は自分の係の計画を変更させました。

 その人はお礼も言わずに自分の課へ戻っていきました。

 その後一分も経たないうちに私に電話がかかってきました。

 「悪い。係に確認したら、どうしても休みたいやつがいて、その

  日人数が足りないんや」

 「金曜日にしてくれる」

 これを聞いた私は、電話に向かって怒鳴っていました。

 「おまえ、何をいっとるんじゃ。絶対に立会いはせん」


■電話の向こうでは、しばらく沈黙が続いていました。

 相手は、課長、私は係長でした。

 相手は、今まで喜んで、計画を変更してくれていた私が、何故突

 然怒り出したのか。

 理解できなかったようです。

 私にしてみれば、これは必然なのです。

 金曜日に立会いとなると、現場の計画まで変えなければなりませ

 ん。

 私は、事務所の計画は変えても、現場の計画を変えることまでは

 譲らないと決めていました。

 相手は、ズケズケとその境界を超えてしまったのです。

 ただ、それだけです。

 許容範囲の広い人ほど、その境界を超えてしまったときの、反応

 には激しいものがあります。


────────────────────────────────
【 人には、これは譲れないという境界がある 】
────────────────────────────────

■許容範囲の広い人は、いいよ、いいよ、とはいいますが、相手が

 これ以上は無理をいうのを止めておこうと、気付くことを期待し

 ています。

 そして、相手がそのことに全く気付かずに一線を超えてしまった

 とき、怒りが倍になって爆発します。

 後に下がっていればいるほど、最後の一線は死守するのです。

 
■私が、10年前に愛読していたとっておきの一冊。

 課長 島耕作で有名な漫画家の弘兼憲史さんが書いた

 「なぜ、この人はここ一番に強いのか」

 の中にこんなことが書いてあったのを思い出しました。


 たとえば、危ない男たちにからまれる。こんな時はどんどん逃げ

 ればいい。百回でも千回でも逃げればいい。

 だが、その時、一緒にいるのが大切な人だったら(家族とか恋人

 だ)、ここ一番、逃げないと前もって決めておくのだ。

 そして、自動機械のように愚直に前に出る。

 その結果痛い目に合うだろう。しかし、そのことでほんとうに大

 切な人を守るという自分の姿勢は貫ける。


 どうですか。
 
 この本は、弘兼さん自身の松下電器産業勤務の経験から書かれて

 いますので、とっても説得力があり、私のバイブルとなっていま

 す。

 読まれたことのない方は、是非読んでみて下さい。もう無いかも

 知れませんが。

 きっと元気をもらえます。


「なぜ、この人はここ一番に強いのか 講談社(弘兼憲史 著)」
 
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062565056/mag2com02f-22

 

 

「リーダーズリーダーズ」でこの記事をチェック!「リーダーズリーダーズ」でこの記事をチェック!
完全個別指導岩崎塾大学受験|電子黒板で3倍濃縮×7倍速授業 ネットで毎日ベンツ パーツ部品の販売はGerman Auto Parts明石の手作りのチョコレート専門店 ショコラ・ルーム怜華ロードスター・ジムニーのカスタム・改造はガレージバグ清水環境産業木造建築・注文住宅・社寺建築 増岡建設注文建築 平和産業(西脇市)腰痛・野球肘 すずらん整骨院(加古川市)リラクゼーションコリしらず イオンタウン東加古川(マックスバリュー)個別指導学習塾ペガサス西脇教室(西脇市)てらお整骨院(播磨町・加古川近隣)交通事故取扱加古川市・播磨町 交通事故のむち打ち治療でお困りの方商標登録・商標調査|費用が格安の商標登録はナレッジ特許&技術士事務所三木市・西脇市のホームページ制作会社硬球が打てる兵庫県西脇のバッティングセンター| | 天王寺区 個別指導学習塾新選組三木市・小野市・加東市不動産物件はシンワハウジングまや測量設計(神戸市)|測量・登記・調査・設計高田井町のあばれ太鼓小野市のネイルサロン・ネイルスクールJUNX木造建築・注文住宅 八木建築店(三木市)加古川 交通事故 むちうち治療 すずらん整骨院オリジナルのマイフィギュア作成・制作就労継続支援B型ドリームボール(兵庫県西脇市)吟米麦酒山田錦入りなごみふぃーるど

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 人には、これは譲れないという境界がある

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.knowledge-store.jp/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/201

コメントする

このブログ記事について

このページは、が2011年7月 6日 18:05に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「当たり前の生活ができる幸せに感謝する」です。

次のブログ記事は「原理原則に戻ることでパラダイムの転換が起こる」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。