いつもは、まったく気にならないことが、あることをきっかけ
によく分かることがあります。
今回は、少し汚い話をします。
トイレの話です。
平成7年1月の阪神淡路大震災のときのことです。
私は、当時会社勤めをしていましたので、部下の安否を確認す
るために神戸の西部から徒歩で三宮に向かっていました。
もう、地震発生から3日経っていました。
■道路はアスファルトがひび割れて、その下から赤黒い土が見え
ていました。
道行く人々は、皆背中にリュックサックを背負って、何かにせ
かされるように早足で歩いています。
ちょうど昼ごろになって、三宮のフラワーロードにある公園に
着きました。
そこで、おにぎりを食べて、半時間程休憩をした後に、ついで
に用を足そうと、公衆トイレに入ったときのことです。
個室のドアを開けると、気分が悪くなるほどきつい悪臭が私の
鼻をつきました。
見ると、便器の中はもちろん、その周りにも、うんこが山盛り
になって積まれています。
高さが30cmは、あったでしょうか。
5つある個室の便器が全て山盛りでした。
■そのときになって、初めて気付きました。
水が無ければ、家でうんこもできない。
でも、うんこをがまんするわけにはいきません。
家では、容量に限度がある。
街の人たちは、ここにうんこをするしかなかったのです。
■普段、私たちは「家のトイレの水が流れなかったらどうしよう」
などと心配するようなことはありません。
トイレの水は流れて当たり前なのです。
それだけ、幸せなのです。
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【 当たり前の生活ができる幸せに感謝する 】
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■中谷彰宏さんは、その著書「中谷彰宏 金言集」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478001049/mag2com02f-22
のなかにこんなことを書かれています。
あなたの今日一日は、幸せな一日でしたか。
私は、幸せな一日でした。
なぜなら、歯が痛くならなかったからです。
歯が痛くならないことは、当たり前のことではありません。
歯が痛くならないことほど、幸せなことはありません。
歯が痛くならないことに感謝して、歯をいつもより丁寧に磨く
ことにしよう。
歯が痛い時だけ、歯を磨くようではいけません。
歯が痛い不幸な時だけ文句を言う人にかぎって、歯が痛くない
幸せに感謝する気持ちを忘れてしまっています。
■いつもは、当たり前だと思って気にも留めないことが、たくさ
んあります。
でも、もし、それが当たり前でなかったら・・・
ときどき、そう考えると、当たり前の生活ができる幸せを感じ
ることができるでしょう。
■フォレスト出版さんの本の投稿サイトSpotWriteに
私の体験をモデルにして「人生いかに生きるべきか」を
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