ある歴史のある大会社での出来事です。
その会社は、運輸業を営み、社員は決められたことを確実に実行す
る社風を持つことで有名でした。
■そんな会社に事件が起きました。
社長の号令で新しくホームページを立ち上げることになったのです。
その会社には今までにホームページを扱った部署はありませんでし
た。
■そこで、どの部署が担当するのかが問題となり、総務部の総務課、
企画課、広報課が集まって、担当部署を決める会議が持たれました。
企画課の責任者はこういいました。
「私の課は、今の仕事で手一杯です。ホームページも担当すると、企
画という本来の仕事ができません。どこにも属さない仕事は総務課
ではないでしょうか」
■総務課の責任者はこういいました。
「わが課の仕事は、各課の仕事をまとめたり、調整したりすることで、
どの課にも属さない仕事を引き受ける部署ではありません。ホーム
ページの仕事を担当すると、調整業務ができなくなり、他の課に迷
惑をかけます」
「広報課でやってもらえませんか」
■広報課の責任者はこういいました。
「広報は、各部署からいただいた情報を発信する仕事をしています。
ですから、情報をいただいてから仕事をすることに慣れており、新
しく何かを作るというノウハウがありません」
「情報源は、各課ですから、各課で各自ホームページを作ってはどう
でしょうか。もちろん、広報課自身には情報がありませんから、私
の所はホームページは必要ありません」
■こんな調子で、会議が始まって2時間が経過しても結論は出ず、皆
各課の主張をオウムのように繰り返すだけです。
それを、横で聞いていた総務部長は我慢しきれずにいってしまいま
した。
「おまえらに責任はとらせない。俺が責任をとる。頼むから誰かやっ
てくれ」
────────────────────────────────
【 責任をとる覚悟がない人は決して動かない 】
────────────────────────────────
■どの課ももっともらしい理屈をつけていますが、結局は余計な仕事
が増えておまけに責任も増えることをいやがっているのです。
ですから、責任をとる覚悟がない人ばかりが、いくら考えても、ま
たいくら議論しても、結論はでません。
■ ディートリッヒ・ボンホッファー はこういっています。
----------------------------------------
いくら考えても、行動できるわけではない。
責任をとる用意ができた時に
動き出せるのだ。
-----------------------------------------
責任をとる覚悟がない人は、決して動こうとはしないものです。
■フォレスト出版さんの本の投稿サイトSpotWriteに
私の体験をモデルにして「人生いかに生きるべきか」を
示した物語 「うしのフットボール」を投稿しています。
お読みいただければ幸いです。
「うしのフットボール」
https://www.spotwrite.jp/ranking.c
うしのフットボール
http://ncode.syosetu.com/n5701u/

コメントする