■皆さん、こんにちは。
今日は、成功は無心に努力した結果得られるものであり、欲望だ
けで得られるものではないことを示した例え話を紹介します。
■「鈴木大拙全集」に 載っているお話です。
■昔、人々は「さとり」という珍しい動物を捜し求めていました。
ある日、一人のきこりが山深く入り込み、斧で木を切っていると、
眼の前に「さとり」という珍しい動物が姿を現しました。
■きこりは、自分が偶然にも「さとり」を見つけたことを喜び
「よし、生け捕りにしてやろう」
と考えました。
■すると、「さとり」は、すぐにきこりの心を読み
「おまえは、俺を捕まえようと思っているな」
と、あざ笑うようにいいました。
■きこりが、自分の心を見透かされてびっくりすると
「俺に心を読まれて、びっくりするとは、情けないやつだ」
「さとり」はすかさず、からかいました。
■これを聞いたきこりは、がまんできずに
「こしゃくなやつめ、この斧で殺してやる」
と考えました。
■すると、「さとり」は
「今度は、殺す気か。こりゃかなわん」
といって、逃げる身構えをしました。
■それを見たきこりは
「こんなやつを相手にしていては、飯の食い上げだ。本来の仕事
に専念しよう」
と思い直しました。
■「さとり」は
「ついにあきらめたか」
といってその場できこりをじっと見ていました。
■きこりは、この不気味な動物のことを忘れようとこころがけ、木
を切ることに没頭し、力一杯斧を振り上げては木の根元に打ち下
しました。
■そのうちに、きこりは「さとり」のことなどすっかりと忘れてし
まい、額からは、汗が流れ落ちました。
■その瞬間、偶然に、斧の頭が柄から抜けて飛び出し、「さとり」
に当たりました。
■このおかげで、きこりは「さとり」を生け捕りにすることができ
ました。
■「さとり」は、無心の心は読み取れなかったのです。
■さて、
□□□ 今日の「ちょっと一言」です。 □□□
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【 成功は無心の努力の結果としてやってくる 】
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■現在に置き換えると、有名になろうと形振り構わずにあせると、
世間は「売名行為」だと、その心を読み取ってしまいます。
■また、人を踏み台にしてまで成績を上げると「利己主義」だと
軽蔑されます。
■世間が「さとり」なのです。
■売名や、欲得を考えずに、与えられた仕事に無心に没頭した結
果として世間すなわち「さとり」を生け捕りにすることができ、
成功がやってくるのではないでしょうか。
■今日は、少し偉そうなお話で恐縮です。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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岩崎吉男 mag@knowledge-store.jp
技術士(電気・電子)
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