■皆さん、こんにちは。
今日は、"鳥の目"についてお話しします。
■お盆休みのため、しばらく配信を怠っておりました。申し訳あり
ません。
■お盆も終わり夏も終わりに近づきつつあります。
夏といえば、子供のころに床机の上に寝転んで、手にしたうちわ
で顔を扇ぎながら夕涼みをしていたことを思い出します。
若い方はご存知ないと思いますが、床机とは、長方形の木の板の
四隅に脚を付けた台で、寅さんなんかの映画の中で、下町のおじ
さんが将棋を楽しんでいるあの台です。
■私は、子供のころその床机を出して、その上に仰向けに寝転んで
夜空の星を眺めるのが大好きでした。
目の上に一面に広がる大空、そしてその中に光り輝く無数の星。
何億光年という気の遠くなりそうな広がりの中で、今生きている
自分が実感できる瞬間です。
■気持ちのよい夜風に吹かれながら、子供心にこんなことを考えて
いました。
「もし、あの星からこっちを眺めると、この地球もあの星のよう
に大空の中で無数に光っている星の一つにしか見えないんや」
「この俺なんかほんまにちっちゃいもんや」
■そう思うと、逆になぜか大きな気持ちになれたような気がしまし
た。
友達とけんかしたことが急にばかばかしくなってきたことを覚え
ています。
■よく、社内会議でお客様をほっぽり出して自分の係の損得だけで
議論をしていることがあります。
■ある製品開発の会議でこんな会話がありました。
製造担当係長が言いました。
「今度の製品は、外形が複雑すぎる。もっと単純にしてもらわな
いと作り難い」
企画担当係長が言いました。
「今度の製品で社内のデザイン賞を取りたい。外形は変えられな
い」
この会議の途中で、課長が怒鳴り出しました。
「この会議は全て玄関ホールのテレビでお客様にお見せしている。
覚悟してやれ」
もちろん、そんなことはしていませんでしたが、お客様なしでは、
会社自体成り立たないことをすっかりと忘れています。
■上の議論には客観性やお役様の視点がありません。そんな光景を
外からお客様が見ていると、とても滑稽に見えることでしょう。
■皆さんは、「ドッグアイ」と「バードアイ」という言葉をご存知
でしょうか。
「ドッグアイ」は「犬の目」、「バードアイ」は「鳥の目」です。
「ドッグアイ」では地上の低い位置から自分の周囲しか見えませ
んが、「バードアイ」は空の高い位置から広い視野で全体を見渡
すことができます。
■さて、
□□□ 今日の「ちょっと一言」です。 □□□
────────────────────────────────
【 行き詰ったらバードアイで見直す 】
────────────────────────────────
■会議で行き詰ったら、自分を会議場の遥か上空に連れて行き、そ
こからその会議を眺めてみる。
そうすると、今まで見えなかったものが見えてくる。自分のこだ
わりがばかばかしくなる。
■会議でなくても、たまには、床机を出して夜風に吹かれながら、
ぼんやりと夜空を眺めて見る。
果てしなく広がる宇宙の大きさを感じて見るのもいいものです。
きっと、自分が大きくなったことが感じられます。
コメントする