■皆さん、こんにちは。
今日は、"給料"についてお話しします。
■誰から給料をもらっているのか。
サラリーマンや公務員で、いわゆる内向きの仕事をやっている人
がよく勘違いすることです。
■昔、「お客様は神様です」という言葉が流行したことがあります
が、まさに、お客様から給料をいただいているのです。
ところが、内向きの仕事をしていて、お客様と直接接触がない人
たちは
「給料はお客様からいただいている」
ことは理論的には分っていても実感としてはありません。
■やはり、サラリーマンなら「会社からもらっている」公務員なら
「天からもらっている」と感じてしまうことが多いと思います。
■こんな話があります。
ある自動車メーカのA課長は、工場の車体製造部署の責任者でし
た。
最近会社の自動車の売れ行きが悪くA課長の給料も20パーセン
トカットされたばかりでした。
A課長は、そのことを不満に思い、
「会社はなぜこんなによく働いて工場の係員の立場もよく考えて
いる俺の給料を下げるのか」
と周りの者に愚痴をこぼしていました。
■そんな時にA課長の部署に営業部門からの依頼ということで、車
体の内装を一部変更できないかとの相談がありました。
その内装変更は、営業部門が聞いたお客様の意見の中で多いもの
を反映させたものだ、とのことでした。
■これに対するA課長の回答はこうでした。
「この内装変更をすると、製造過程が複雑になり、作業員が困る。
そして残業も増えるから、受けることはできない」
結局、この内装変更は実現しませんでした。
■それから3年が経過したとき、会社のリストラを反映してA課長
はある営業所の所長になっていました。
そこでのA課長の給料は、店の売り上げに連動する歩合性でした。
A課長は、一台でも多く車を売るべく、必死になってお客様を訪
問しました。
そして契約が取れるたびに「ありがとうございます」と本心から
言えるようになっていました。
■お客様から、給料をいただいていることが実感できる瞬間です。
もちろん、A課長はがんばったので給料も増えました。
■そんなときに、一人の上品なご婦人のお客様が、A課長の営業所
に入ってこられました。
そのお客様は、ショールームに展示してある1台の車を熱心に見
ておられました。
これを知ったA課長はそのお客様に声をかけました。
「お客様、この車をお気に入りのご様子ですが、何かご要望はご
ざいますか」
「ええ、広告で外観はとても気に入っていましたので、今日は内
装を見させてもらいに来ました。もう少し、内装に質感があれ
ばすぐにでも買うのですがねえ」
思わずA課長は答えてしまいました。
「工場に内装の質感を高めるようにすぐに提案します」
■さて、
□□□ 今日の「ちょっと一言」です。 □□□
────────────────────────────────
【 お客様を満足させているから給料がある 】
────────────────────────────────
■私にも経験がありますが、内向きの人事や経理のような仕事をや
っているとついつい、自分の給料はどこから来ているかを考えな
くなります。
会社の売り上げが減っても、自分の給料だけは確保できると考え
てしまう。
公務員にしても、世間が不況で税金が減っても自分の給料は天か
らの授かりものだと勘違いしてしまう。
私も、営業の現場でお客様から、直接お金をいただいて目が覚め
ました。
■たまには、自分の給料を
サラーマンなら直接お客様から
公務員なら直接国民、市民から
現金で受け取る体験をしてみるのもいいと思います。
コメントする