今回は「人に頭を下げること」についてお話しします。
■先の日曜日、親戚宅へ伯父の法要に出かけていました。
そこで、聞いた話を皆さんにもお教えします。
法要には、85歳になる伯父(亡くなった伯父の弟)が来ていま
した。
伯父は、戦争から帰ってきて、商売をはじめ一代でかなりの財を
築いた人物です。
その伯父が、お寺の住職さんが帰られて、親戚内で会食が始まり、
少しお酒がまわってきた頃、突然昔話を始めました。
その内容は、こうです。
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■わしの家は、十人兄弟だったので、成人するとすぐに婿養子に出
された。
養子先の村に行くと、その日のうちに皆の集まる場所に連れてい
かれて、顔見せをさせられた。
これで村人には、わしが婿養子にきたことは分かった。
しかし、わしには全く村人の顔が分からない。
かといって、道で出会ったときに、もし村人なら挨拶をしないわ
けにはいかない。
村人に出会っても挨拶をしないとなると、何と礼儀知らずな生意
気なやつだと思われてしまうからな。
■それで、わしは、道で人に合う度に頭をペコリと下げることにし
た。
合う人、合う人皆にペコリと頭を下げる。
その人が村人がどうかは、わしには分からんのやから、そうする
しかなかった。
村人でない人なら、わしのことを、変なやつがおるなあと思った
やろう。
そうしているうちに、相手も頭を下げてくれるようになった。
そして、いつの間にか話ができるようになったんや。
金もかからんし、これがわしにできる唯一のことやったんや。
■さて、
□□□ 今日の「ちょっと一言」です。 □□□
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【 頭を下げてもらって、いやな気分になる人はいない 】
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■人に頭を下げてもらっていやな気分になる人はまずいないと思い
ます。(おべんちゃらが見え見えの場合は別ですが)
例え、営業上だと分かっていても、いやな気分にはなりません。
むしろ、素直に頭を下げることのできる人のほうが、さわやかな
印象を受けることさえあります。
■ここで、私が若い頃に苦手な人に対してやっていた一つのことを
お教えします。
誰しも、この人は相性が合いそうになく、苦手だなと思うことが
あります。
そんなときは、間違いなく相手もそう思っています。
そして、その相手が自分に対して、生意気だとか、妬みの感情を
持っている場合には、なかなかその感情を消すことができません。
■こんな場合、どうするか。
自分からその相手に積極的に近づいていき、
ペコリと頭を下げて
「頼りにしていますので、よろしくお願いします」
と、心から言ってみるのです。
そうすると、次の瞬間から相手の態度が変ります。
生意気だとか、妬みの感情が起こるのは、本人の意識になくても
心の底に
「相手が自分より優れている」
という認識があるからです。
ペコリと頭を下げることによって、それが消滅します。
■人に頭を下げるのに、お金も体力もいりません。
「実るほど頭を垂れる稲穂かな」
ぜひ、やってみてください。
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