今日は「サラリーマンと経営者」についてお話しします。
■私は、今年の8月1日でサラリーマンを辞めて6年になります。
そして自分で事業を始めて、5年半になります。
空白の半年は、19年間勤めたご褒美として、また次の事業への
充電期間として、弁当を持って毎日図書館通いをしていました。
今、自分で会社を経営してみて分かったことが二つあります。
一つは、事業を継続するために多くの人の支援をいただいている
こと。
特に、社員、アルバイトの皆さんに当社で働くことを選択して頂
いたことです。
誰にも働いてもらうことができなければ、事業そのものが成り立
ちません。
二つ目は、自分の給料のことを考えなくなったこと。
事業を継続させ、社員、アルバイトの給料を出せるか否か。
これが第一になります。業績がよければほっとして、事業継続の
ための投資をして、残りを自分の取り分としていただく。
■サラリーマン時代にも、管理職をしていた頃は、何となくそのよ
うな考えはありました。
しかし、自分の給料を削っても、部下の給料を確保するというよ
うなことまでは考えませんでした。
自分の会社でもなく、役員でもないのですから、当たり前といえ
ば当たり前ですが。
■世の中には、二通りの人たちがいると考えます。
自分で事業を興したいと考える人たちと、役務や能力を提供し
て、その対価を得たいという人たちです。
これは、どちらが偉いとか、どちらが良いとかの問題ではありま
せん。
その人たちの性格や環境など選択の問題です。
よく、アメリカでは、「能力がある者は事業を興し、能力のない
者が、人に雇われる」といわれ、まるで事業を興さない者は能力
が無いように言われますが、そんなことは決してありません。
あくまでも選択の問題です。
事業を興しても、その事業のために働いてくれる人たちがいなけ
れば、事業そのものが成りたたないのですから。
■ただ、最初は雇われることを選択した人たちの中でも、社員仲間
全体のことを考える人は、やがてその企業の跡継経営者になって
いきます。
よく言われることですが、サラリーマンには3種類あります。
1.定額の給料をいいことに、給料に見合う仕事もしない者
2.責任として、給料分の仕事はしようと努力する者
3.給料に関係なく、会社や仲間や自分のために給料以上の仕事
をする者
もちろん、跡継経営者になるのは、3番目の者です。
理由は、私が経営者になって分かったことと同じです。
すなわち、経営者には、給料に関係なく事業と社員と社会のため
に尽くすことのできる資質が必要だからです。
■さて、
□□□ 今日の「ちょっと一言」です。 □□□
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【 もし、経営者になりたいのであれば、給料を意識するな 】
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■仕事をして、社会に貢献し、それに見合う給料をもらい、家族の
生活を確保するのは、立派なことです。
また、ボランティアで社会に貢献するのも立派なことです。
そして、スポーツの一流選手となって、皆に夢を与えるのも立派
なことです。
私は、経営者にしか価値がないといっているのではありません。
もし、やがて経営者になりたいと思っている人がいるのなら、
参考にして下さい。
■故人である元経団連会長の土光敏夫さんは、社内での役員登用に
際してその候補者を呼んでいつもこう言われたそうです。
「家庭を犠牲にするくらいの覚悟が君にはあるか。奥さんとよく
相談してほしい」
今では大赤字でも、高額な役員報酬をとっている大企業が多くな
っていますが、少なくとも中小企業の経営者には当てはまると思
います。
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