今日は、私の学生時代のお話をします。
■私は神戸の大学に自宅から通っていたのですが、母子家庭であった
たために裕福ではありませんでした。
いつも財布には千円くらいしかなく、教科書も満足に買えない状況
でした。
■ある日、学校の帰りに地元の駅の近くで家庭教師のアルバイトがあり
ました。
授業が終わって、電車に乗ろうとしたときです。
財布を開けてびっくりしました。
■なんと財布の中には100円玉が四つあるだけです。
目的の駅までの切符を買うお金がないのです。
■しまったと思ったのですが、無いものはどうしようもありません。
私は、仕方なく400円を全部使って目的の駅の2つ手前の駅まで
の切符を買いました。そしてとりあえず電車にのりました。
■電車の中でどうしようかと必死に考えた結果、一つだけ解決方法を
思いついたのです。
アルバイト先がある駅の四つ手前の駅の近くに友達の家があったの
です。
■私は、その友達にお金を借りようと思ったのです。
まもなく電車はその友達のいる駅に着きました。
■私は、その駅で電車を降りて、駅員さんに切符を渡して
「すいません。貧乏でお金がないんです。友達にお金を借りてくる
んで、この切符預かっておいてください。絶対にすぐに戻ってき
ますから」
と、恥ずかしげもなくいいました。
■駅員さんは、何のことか分からずキョトンとしていましたが
とりあえず切符を預かってくれました。
■幸いにも、友達は家にいて、私は、頼み込んで千円を借りることに
成功して、また駅に戻ってきました。
■「すいません。切符を返してもらえますか」
私は、駅員さんにお願いして切符を返してもらい、また電車に乗り
ました。
■よくよく考えれば本当は、こんなことはできないはずです。
途中下車無効ですから、その駅で降りたときに切符は無効になって
いたはずです。
■その駅員さんは親切で、許してくれたのでしょうか。
当時の私には、そんなことを考える余裕はありません。
□□□ 今日の「ちょっと一言」です。 □□□
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【 無心でやれば、助けが得られることもある 】
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■どうでしょう。
私は、切符が途中下車無効なことなど、考えも及ばず、ただただ
どうやって、目的地まで電車に乗るか。
を考えて行動しました。
■もし、私が切符が途中下車無効であることを知っていて、うまく駅
員さんをだますか、説得しようとしたら、うまくいかなかったかも
分かりません。
■無心だったからよかったのでしょう。
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