2008年1月アーカイブ

 ■皆さん、こんにちは。
 多忙により、週2回の発行が守れず申し訳ありませんでした。

■今日は、やや大げさですが、「仕事の値打」に関するお話です。

■会社や国には必ず組織があります。これは、多くの人が携わって物
 事を進めていくためにはどうしても必要だからです。

■そして、組織の仕事は多種多様で、どれもが必要なものばかりです
 が、ただ、日の当たる仕事と日の当たらない仕事があります。

 人の心情として誰もが日の当たる仕事をやりたがります。

■以前勤務していた会社で、こんなことがありました。

■阪神淡路大震災で本社ビルが倒壊したときのことです。
 技術関係の社員は、一刻も早く会社の機能を回復させようと徹夜で
 復旧作業をしていました。
 
 テレビもその状況を放映しました。

■そんな状況でこんな言葉が聞かれました。
 「総務や経理は誰も顔を見せずに何をしとるんや」

■それから、2週間が経ち、給料日がやってきました。
 ある社員は銀行に行き当然のように自分の給料を引き出しました。

■しかし、もう一人の社員は銀行で、キャッシュカードをディスペン
 サーのカード挿入口に差し込もうとして、ふと考えました。

 「皆、まともに出勤していないのに給料が出るのだろうか。誰も給
 料を計算して、銀行へ手配をしていなければ、ひょっとして給料が
 振り込まれていないかもしれない」
 と。

■その社員は、心配しながらカードを挿入して、残高表示を確認する
 と、さすがに残業代はないものの、きっちりと本給分は入金されて
 いました。

■それで、不思議に思い、友人である総務部員に電話をしました。返
 ってきた答えはこうでした。

 「君たち、技術屋は徹夜で本社の復旧作業をしている。でも、俺た
 ちは、技術がないからその手伝いをすることはできない」

 「ただ、一生懸命に復旧作業をしている君たちの給料だけは、遅ら
 せてはならないと思い、倒壊せずに残った支社で、徹夜で全社員の
 暫定給料を計算して銀行に振込み手配をかけていた」

■これを聞いた社員は思わず
 「給料は毎月25日に振り込まれるのは当たり前と思っていたが、
 君たちのありがたみがよくわかった。ありがとう」
 とお礼をいいました。


■さて、

□□□  今日の「ちょっと一言」です。  □□□

────────────────────────────
 【 仕事の値打ちは見えることだけでは決まらない 】
────────────────────────────

■故人である元南禅寺管長 柴山全慶氏曰く、
 
 人間の値打ちは、見えることだけでは決まらない。どんな態度で
 臨むかだ。

 いやだろうが、どんな仕事でも完全にやってのける・・・という
 は一つの価値である。
 
 きれい、きたないを越えて、自分の全人格を投入するところに価
 値がある。

■いつもは当たり前のように思っていることも、実は誰かの一生懸
 命にやった日の当たらない仕事のおかげなのです。

 

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 最後までお読みいただきありがとうございました。

  

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皆さんこんにちは。
今日は、私が小学生のころに聞いて印象に残っているお話をします。
 
■電車でのできごとです。
 ある日、電車の1両目と3両目に二人の高校生が乗っていました。
 1両目の高校生はA子、3両目の高校生はB子です。

■二人とも面識はありませんが、同じ始発駅から電車に乗り込んで
 まだ空いていたので、座席に座りました。

■電車が発車してしばらくすると、昨夜の受験勉強の疲れで二人とも
 同じころに眠りこんでしまいました。

■それから、30分が過ぎました。ドアが開いた音でA子が目を覚ま
 すと、もう電車の中はすっかり混雑しており、目の前に杖をついた
 おばあさんが、よろよろとしながら立っていました。

■これを見たA子は
 「おばあさんの役に立とう。おばあさんを喜ばしてあげよう」
 と思い
 「おばあさん、ここにお座り下さい」
 といって、席を譲りました。

■一方、同じころ3両目でもB子が眼を覚ましました。
 そして、顔を上げると目の前に杖をついたおばあさんが立っていま
 した。
 周りを見渡すと、座っているのは皆年老いた者ばかりでした。

■B子は
 「疲れているし、座っていたいのに、なんでおばあさんが前にたっ
 てるんや」

 「でも、若いのに座っているのは私だけやし、このまま座っていた
 ら、皆から何を言われるかわからへん。いややけどしかたないな」

 そう思って
 「おばあさん、ここにお座り下さい」
 といって、席を譲りました。

■さて、喜んで席を譲ったA子と、いやいや席を譲ったB子と、
 道徳的にはどちらが正しいのでしょうか。
 
■本当かどうかは分かりませんが、私は小学生のころ、この場合は
 「B子の方が道徳的には正しい」と聞いた覚えがあります。

■「A子は自分の欲求を満たしただけだが、B子はいやいや自分を犠
 牲にした」というのがその理由だそうです。

 あくまでも私がそう聞いただけですが。

■そのとき私は思いました。
 「結果が同じなら、自分の好きなことをしたほうが楽しいのに、
 道徳って難しいなあ」と 

 

■さて、

□□□  今日の「ちょっと一言」です。  □□□

────────────────────────────
 【 同じするなら楽しんで 】
────────────────────────────

■世の中には、いやいやでもしなければならないこともたくさんあり
 ます。
 
 でも、できるならば、いやいやの中にも楽しみや好きなことを見つ
 け出したいものです。

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 最後までお読みいただきありがとうございました。

  

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 ■皆さん、こんにちは。
   
  今回は、人の行いは必ず誰かが見ていることをお話しします。

 皆さんもよくご存知の「蜘蛛の糸」(芥川龍之介著)に出てくるお
 話です。

■ある大泥棒が死後、地獄に送られ、血の池で多くの亡者と暮らして
 いました。

 血の池地獄は、蓮の花の咲き誇る天国にある池のはるか底にありま
 した。
 
■あるとき、お釈迦さまが天国から池の中を覗いてみると、血の池で
 苦しむその大泥棒の姿が見えました。

 お釈迦様は、その大泥棒を見て、その男が生前に一つだけ、良い行
 いをしたことを思い出しました。

■その大泥棒は、生前、深い山中を歩いていて、目の前に小さな蜘蛛
 が歩いているのを見つけます。

 大泥棒は一瞬

「踏みつけて殺してやろう」と思ったのですが、

「いやいや、この蜘蛛にも小さな命がある。逃がしてやろう」

 と思い直し、その蜘蛛を逃がしてやったのです。


■お釈迦さまはそのことを思い出し

「あの男にも良いところがある。もう十分苦しんだようなので、そろ
 そろ助けてやろう」

 と思い、蓮の花の上にいた蜘蛛が口から吐き出した銀色の糸を取り
 上げて、下に見えている血の池の方に差し下ろしました。

■一方、血の池では、大泥棒が何気なく空を見上げると、きらきらと
 輝く糸が空から自分に向かって垂れ下がってくるではありませんか。

 これを見て、大泥棒はひょっとするとこの糸を登っていけば、地獄
 から脱出することができるかもしれないと考えたのです。

■大泥棒は、一生懸命にその糸をよじ登り、ふと気が付いて下を見る
 ともう地獄は小さく見えるほど遠くになっています。

 もうすぐ天国にたどり着けると喜んで、もう一度下をよく見ると、
 何と数え切れないほど多くの亡者が次々に糸を登ってきているでは
 ありませんか。

■大泥棒は、
「こんな細い糸にたくさんぶら下がれたのでは、糸が切れてしまう。
 そうなれば地獄を脱出することができない」
 と考えました。
 
 そして、ついに大声を出して
「こら、この糸は俺のものだ。早く下りろ」
 といってしまいました。

■そのとたん、蜘蛛の糸は大泥棒のちょうど真上でぷつりと切れて、
 大泥棒は、まっさかさまに血の池地獄に落ちていったのです。

■さて、

□□□  今日の「ちょっと一言」です。  □□□

─────────────────────────────
 【 良いことも悪いことも必ず誰かが見ている  】
─────────────────────────────

■会社でも、目立たなくても人知れず努力をしている人があります。
 
 この努力は、必ず誰かが見ています。そして、いつかその努力が報
 われるときがくるものです。

■一方、人を踏み台にして、出世をしていく人もいます。
 
 私も多くの人を見てきましたが、必ずこの人たちは、そこそこ出世
 したなと思われる時期に、後から自分と同じように人を踏み台にし
 て出世してきた人に追い払われています。

■自分のしていることは必ず、誰かが見ているようです。

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 最後までお読みいただきありがとうございました。

  

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■皆さん、こんにちは。

「情けは人のためならず」という諺があります。
 
 皆さんもよくご存知の言葉ですが、わかっていても、実際に自分の
 ためになることが分からないと、他人に情けをかけるのは難しいよ
 うです。
 
■日本における米軍基地の問題などは、その典型のような気がします。

 自分が困らないと、なかなか、他人のことを考えられないのです。

 
■昔「リーダーズ・ダイジェスト」にこんな話が載っていました。

■バス停で一人の妊婦がバスに乗ってきました。
 あいにくバスは満席で、その妊婦が座る席がありません。
 
■バスの運転手はそのことに気付いて、誰かが席を譲ってくれること
 を期待して、しきりにバックミラーを見ていました。
 
■が、しばらくたっても誰も席を譲ろうとする気配がありません。

■たまりかねた運転手は突然席を立って、こういいました。

「奥さん、席がなくてお困りでしょう。私の席を譲りますから、ここ
 へお座り下さい」

■そして、他のお客様に向かって

「皆さん、私が立っているとバスはいつまでたっても動きませんよ」
 といいだしました。
 
■これを聞いたお客様は、あわてて、あちこちで立ち上がりました。

■運転手はそれを見て
 
「そんなに立っていただかなくても結構です。お一人でいいのです」
「さあ、奥さん、ここにお座りなさい」
 
 といって、妊婦を空いた席に座らせてバスを発車させました。

■自分には関係ないと思って、誰も席を立たないと、バス運行という
 社会の動きがストップしてしまうのです。

■そして、誰かが席を立つことによって、その人も含め皆が利益をこ
 うむることができる。

 そのことをみごとに示した興味深い話だと思います。 


■さて、

□□□  今日の「ちょっと一言」です。  □□□

────────────────────────────────
 【 自分が困れば人は動く  】
────────────────────────────────

■少し、意味合いが異なるかもしれませんが、ゴミ焼却施設の建設地
 の問題もこれとよく似ているような気がします。

■もし誰もが、建設地を提供しなければ、誰一人として今の生活を送
 ることができないことは明白です。

■しかし、建設地を提供して下さる方々がいるから、そうはなってい
 ない。

 私たちは、このことに大いに感謝すべきでしょう。

 

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 最後までお読みいただきありがとうございました。

  

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 ■皆さん、こんにちは。
 今日は、目の高さの違いについてお話しします。
 
 
   ある日、一人のおかあさんが小さい子供を連れてデパートに出かけ
 ました。

 エスカレータに乗って、3階まで上がったときに、なにやら大勢の
 人だかりがおかあさんの目に入ってきました。
 
■なんだろうと思って近づいてみると、どうやらイベントでアンパン
 マンショーをやっているようでした。

 おかあさんが、人だかりを少しかき分けて中に入っていくと、ちょ
 うどアンパンマンとバイキンマンが戦っているところでした。
 
 そこで、おかあさんは自分の子供も喜んでいるだろうと、子供の手
 を引いたまましばらく、そのキャラクターショーを見ることにしま
 した。
 
 そしてそのうちに、時間が経つのも忘れて、ついそのショーに見と
 れてしまいました。

■やがてショーが終わりかけたころ、おかあさんが子供に聞きました。

 「おもしろかったねえ。もういいでしょう。買い物にいきますよ」

 返事がないので、不思議に思い子供の方を見ると、子供はなにやら
 つまらなそうにブスッとしています。
 
 心配になったおかあさんは、その場にしゃがみこみ子供の顔を覗き
 込みました。

■そして、次の瞬間、「あっ」といって何かに気付き、

 「ごめんね。ごめんね」

 と子供に謝りだしました。
 
 しゃがみこんだおかあさんの目にはアンパンマンショーは見えなか
 ったのです。

 ただ、目の前には大人の足が何本もあるだけでした。


■さて、

□□□  今日の「ちょっと一言」です。  □□□

────────────────────────────────
 【 目線の違いで見える世界が違う。下へ降りて見ることも必要   】
────────────────────────────────

■人はついつい、自分の目の高さで物事を見てしまいます。
 そしてその目線があたりまえだと思ってしまいます。

 大人は、昔に子供の目の高さで物事を見ていた経験があります。そ
 してしゃがみこんで子供の目の高さになることもできます。

 でも子供は、大人の目の高さになることはできません。

■しかし、なかなかそのことには気付かないものです。

 実はこれと同じことが、会社や政治の世界でもいえるのです。

 上層部の人は、上層部の目の高さでしか物事を見ません。下部の人
 の目線では見ないのです。

■そして下部の人は、上層部の経験がないですから、決して上層部の
 目線で物事を見ることはできません。

 結果として両者の目の高さを合わすには、上層部の人が下へ降りて
 いくしかないのです。
 
 上層部の人は、過去に下部の人の目の位置で物事を見ていた経験が
 あるのですから。

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 最後までお読みいただきありがとうございました。

  

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 ■皆さん、こんにちは。
 今日は、異常事態が起こったときに本当の人間性が現れるお話をし
 ます。
 
■ある会社の支社にA課長とB課長がいました。
 A課長は、上司にうけがよく、出世間違いなしといわれていた人物
 でした。ただ、現場のことにはあまり興味がなく、いつも上司のこ
 とばかり気にしていました。

■一方、B課長は、現場の経験が長く、上司との付き合いには興味が
 なく、その分出世は無理だろうといわれていました。
 
■その会社は、運輸業を営んでおり、日常何もなければ決められたこ
 とを、決められたとおりに実行することが最も重要とされていまし
 た。

■そんなときに、あの阪神淡路大震災が起こりました。
 
■朝から道路は寸断され、電気や水道もストップするなか当然会社の
 運輸業は休業せざるを得ません。

■おまけに、本社は震災で倒壊していました。

■ただ、幸いにも神戸市北部にある支社には、大きな被害がありませ
 んでした。

■そして、支社に出社してきたA課長とB課長に部下が詰め寄りまし
 た。
 
 「本社が倒壊したそうです。本社の業務は全てストップしています」
 「我々はどうすればいいのかご指示ください」

■それを聞いたA課長は、連絡が取れないと部下がいっているのにも
 かかわらず、顔色を変えて必死で本社の指示を仰ごうと、つながら
 ない電話をかけ続けました。

■ところがB課長といえば、平然として落ち着き払い、しばらく腕組
 みをして考えた後、てきぱきと部下に指示を与えました。

 「関東方面に出向いている車には、しばらく大阪で待機するように
  連絡しなさい」
 「そして、社員とその家族の安否、それに運送設備の被災状況を手
 分けして確認しなさい」 

 「非常事態なので、本社機能は、この支社が受け持つことを全ての
 営業所に連絡しなさい。私が責任を持つ」
 
 B課長がそういったとき、既にA課長の姿はありませんでした。

■そして次の日からA課長は支社に姿を見せなくなってしまいました。

■それから3日が過ぎました。

■ようやく、本社の役員と連絡がとれ、会社の体制が整ってきたとこ
 ろでした。

■A課長がのこのこと出社してきました。

 そしてこういいました。

 「非常事態だから、重役の安否を確認するのに3日もかかってしま
 った。やっと連絡が取れた」

■でも、実は出社すると、自分で指示をして、その責任をとらねばな
 らない。
 このことができずに逃げただけでした。
 

■さて、

□□□  今日の「ちょっと一言」です。  □□□

─────────────────────────────
 【 異常事態が発生したときに本当の人間の能力が見える  】
─────────────────────────────

■人というのは、平穏無事なときには、なかなか本性が見えないもの
 です。
 
 口では都合のいいことがいえ、また上司におべんちゃらを使うこと
 ができるからです。

■しかし、いくら上司にはうけが良くても、肝が座らず、ごきげんと
 りしかやっていない者は、いざとなると腰が抜けて何もできなくな
 ってしまうものです。

■異常事態が起きても平気な顔をして、落ち着いているものは、日頃
 から仕事をよく見ており、また、決断力があります。


■よく、親会社から派遣された子会社の社長が、就任するなり、あれ
 やこれやと時間を区切って資料を要求したり、どうみても実現不可
 能な計画を要求したりすることがあります。

■これは、就任したての社長が、その会社の弱点や、優秀な人物を見
 抜くのに絶好の方法だからです。

■平常時に人物を見抜くには多くの時間と洞察力が必要されます。
 
■でも、異常時には、人の本性と、組織の弱点が見事に現れてくるこ
 とを少なくとも社長と呼ばれる人たちはよく知っているのです。

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■皆さん、こんにちは。
 今日は、職場の嫌な人とのつきあい方についてお話しします。
 
■ある会社の一係に3人のサラリーマンA、B、Xがいました。
 その3人のうちの一人Xは、とてもわがままで、他の係の者からも
 嫌われていました。

■真面目で几帳面なAは、いつでも、誰とでも仲良くしなければなら
 ないと自分に言い聞かせて、心からXとうまくやろうと必死になっ
 ていました。
 
■ところが、XはAが自分に対して文句を言わないことをいいことに
 どんどん、わがままを通していきました。

■Xとうまくやろうと、Aはいろいろと工夫してXに接しましたが、
 Xのわがままは一向に直らず、やがてAはくたくたに疲れはててし
 まいました。
 
■本当は、Xのことが憎らしい。殴ってやろうかと思うこともある。
 でも、自分の理想とする人物像は誰に対してもやさしい人である。

■ところが、現実は心のなかでXを憎く思っている。そんな自分にだ
 んだんいやけがさして、ついにAは会社を辞めてしまいました。

■BもXのことが嫌いでした。そしてAと同じようにXとうまく付き
 合っていましたが、Aのように悩むことはありませんでした。

■Xに対して表面的には、AもBも同じ対応をしているかのように見
 えました。

■しかし、Aは悩んで会社を辞め、Bは悩むことなく楽しく仕事をし
 ています。

■この違いはどこからくるのでしょうか。

■実は、Bは心のなかでは「Xを嫌なやつだ。殴っても殴り足りない」
 と思っているのです。そしてそれを否定せず、あるがままに受け入
 れています。

■「嫌いなものは嫌いでいい。自分の心のなかは誰にも分からない」
 とわりきった上で、行動だけはいかにもXのことを嫌っていないよ
 うに保っていたのです。 

■さて、

□□□  今日の「ちょっと一言」です。  □□□

──────────────────────────────
 【 他人は、その人の行動で、その人の心の中を推測する  】
──────────────────────────────

■Aは、自分がXを心から好きになれないことに悩み、ついに会社を
 辞めてしまいました。嫌いなものを好きになろうとしたからです。

■でも、Bは自分がXを好きではないことを認めています。その上で、
 Xに接しています。
 
■もちろん、一番ストレスがないのは、自分の思ったとおりに行動す
 ることです。

■しかし、職場でそんな行動をとれば、「あいつはわがままだ」とい
 うことになり、仲間外れになります。

■職場には、必ず嫌な同僚や上司がいます。心の中では「こいつ、早
 く辞めろ」と思っていても、表面上はにこやかに接する。

■そうすると、職場の皆から好意を寄せられ、上司にもかわいがられ
 ます。
 
■嫌いなものは嫌いでいいのです。好きになれないと悩む必要はあり
 ません。

■ただ、嫌いなことが行動に現れなければいいのです。

■他人は、その人の行動を見て、心の中を推測するしかないのですか
 ら。

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 ■皆さん、こんにちは。
 今日は、因果の道理についてお話しします。
 
■今、学生さんはやっと受験を終えて、入学式待ちという状況です。
 今までの努力が報われた人もいれば、報われなかった人もいます。

■毎年、受験を控えた受験生から、必ずといってよいほど聞かされる
 言葉があります。
 
 それは

 「1年生のときからもっと真剣に勉強しておけばよかった」
 
 です。

■これには、重要な意味があります。

■受験生は、皆、受験に成功するためには、日々の努力が必要ことは
 頭では理解しています。

 努力をすればそれに相応する結果が得られることは、皆知っている
 のです。

■では、なぜ、上のような言葉が出るのでしょうか。

 それは、原因に対する結果が現れるまでに時間がかかるからです。

■タバコを止めなければ明日必ず死ぬといわれれば、誰でもすぐにタ
 バコを止めます。

■でも、寿命が縮まるといわれても、数十年後にしか結果が出ません
 から、明日からタバコを止めようとは思いません。

■3日後に受験結果が出るのであれば、誰でも目の色を変えて必死に
 勉強します。

 でも、3年後に結果が出るのであれば、まだ時間があると思います。

■これが、先ほどの

 「1年生のときからもっと真剣に勉強しておけばよかった」

 に結びつきます。

■結果がでるまでに時間がかかるから、真剣に努力できないのです。
 あるいは、努力していても途中で止めてしまいます。

■原因があれば必ず結果があります。逆にいえば、結果には必ず原因
 があります。

 そして、すぐに結果がでるものには努力して、その結果を得ること
 ができます。

■結果がでるまでに時間がかかるものには努力をしません。

 でも、短時間で得た結果は小さいものです。

 結果がでるのに時間がかかるものほど、得ることのできる結果は大
 きいものです。
 


■さて、

□□□  今日の「ちょっと一言」です。  □□□

─────────────────────────────
 【 因果関係を長いものさしで測れる者ほど成功する  】
─────────────────────────────

■結果がすぐに現われることには誰でも努力をしますが、二十年後、
 三十年後の将来のために今日努力をすることはなかなか難しいもの
 です。

■逆にいえば、
 
「成功者とは、因果関係は必ずあると信じ、結果がでるのに時間がか
 かるものほど、重要であることを理解して、実行した者である」
 
 といえるようです。

■長いスパンで「原因と結果」を捉えることができるか否かが重要で
 す。

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■皆さん、こんにちは。
  今日は、大会社や役所でよくある出来事をお話します。
 
■ある歴史のある大会社での出来事です。

■その会社は、運輸業を営み、社員は決められたことを確実に実行す
 る社風を持つことで有名でした。

■そんな会社に事件が起きました。
 社長の号令で新しくホームページを立ち上げることになったのです。

■その会社には今までにホームページを扱った部署はありませんでし
 た。

■そこで、どの部署が担当するのかが問題となり、総務部の総務課、
 企画課、広報課が集まって、担当部署を決める会議が持たれました。

■企画課の責任者はこういいました。
「私の課は、今の仕事で手一杯です。ホームページも担当すると、企
 画という本来の仕事ができません。どこにも属さない仕事は総務課
 ではないでしょうか」

■総務課の責任者はこういいました。
「わが課の仕事は、各課の仕事をまとめたり、調整したりすることで、 

どの課にも属さない仕事を引き受ける部署ではありません。ホーム
 ページの仕事を担当すると、調整業務ができなくなり、他の課に迷
 惑をかけます」

「広報課でやってもらえませんか」

■広報課の責任者はこういいました。
「広報は、各部署からいただいた情報を発信する仕事をしています。
 ですから、情報をいただいてから仕事をすることに慣れており、新
 しく何かを作るというノウハウがありません」

「情報源は、各課ですから、各課で各自ホームページを作ってはどう
 でしょうか。もちろん、広報課自身には情報がありませんから、私
 の所はホームページは必要ありません」

■こんな調子で、会議が始まって2時間が経過しても結論は出ず、皆
 各課の主張をオウムのように繰り返すだけです。

■それを、横で聞いていた総務部長は我慢しきれずにいってしまいま
 した。

「おまえらに責任はとらせない。俺が責任をとる。頼むから誰かやっ
 てくれ」

■さて、

□□□  今日の「ちょっと一言」です。  □□□

─────────────────────────────

 【 責任をとる覚悟がない人は決して動かない  】

─────────────────────────────

■どの課ももっともらしい理屈をつけていますが、結局は余計な仕事
 が増えておまけに責任も増えることをいやがっているのです。

■ですから、責任をとる覚悟がない人ばかりが、いくら考えても、また
 いくら議論しても、結論はでません。

■ ディートリッヒ・ボンホッファー はこういっています。

 ---------------------------------------------------------------------------

 いくら考えても、行動できるわけではない。

 責任をとる用意ができた時に

 動き出せるのだ。

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■責任をとる覚悟がない人は、決して動こうとはしないものです。

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■皆さん、こんにちは。
  今日は人生の目標が見つからない人の話です。
 
■よく、「人は何のために生まれてくるのか」という議論があります。
 
 そしてその答えは、「自分の目標を達成して自己実現をすることで
 ある」
 
 あるいは「社会の役に立つことである」
 といわれています。

■しかし、
 
 「では、あなたの人生の目標は?」
 「どのようにして社会の役に立とうと考えていますか?」
 
 と聞かれると

 「それが分からないから、悩んでいるのに」

 と思われる方が多いのではないでしょうか。

■ある会社で新入社員と課長のこんなやりとりがありました。

■新入社員
 「今日からよろしくお願いします」
 「ところで、私は、この会社で何を目標にすればいいいですか」


■課長
 「会社の役にたつことを目標にすればいいよ」

■新入社員
 「でもどうすれば会社の役に立つのか分かりません」

■課長
「そうだな。君にはまだ分からなくて当然だな」 

「分からないときは、自分に与えられた仕事をしっかりと誠実にこな
 していくことだよ」

「心配しなくても、自分に与えられた仕事を誠実にこなし続けていけ
 ば、いつか大きな目標が見つかるときがくるよ」

■新入社員
「それを聞いて安心しました。がんばります」

■ウィーンの精神科医フランクルも
 「人間の価値は、地位だとか職業によって変わるものではない。
 行動範囲が問題になるのではなく、自分の置かれた立場で、いかに
 自分の役割を果たすかが問題である」
 といっています。

■大きな人生目標が見つからないときは、とりあえず目の前にある与
 えられた仕事に全力を尽くすことを繰り返すことによって、やがて
 也人から与えらたものではない自分の目標が現れてくるようです。

 

■さて、

□□□  今日の「ちょっと一言」です。  □□□

────────────────────────────────
 【 人生目標を見つけるには先ず与えられた仕事に全力を尽くせ  】
────────────────────────────────

■人生の目標が見つからないと悩む前に、今の自分の置かれた立場
 で、与えられた役割を果たすことに全力を注ぐ。

 これを繰り返すことによって、やがて自分の立場も変わり、影響
 力も変わり、大きな人生目標が見えてくるのではないでしょうか。

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■皆さん、こんにちは。
 
 会社組織には、多くの部や課がありますが、うまく組織が機能して
 ところは、総じて他の部や課のことを考えて仕事をしています。
 
 それとは逆に、全く組織が機能していないところは、自分の部課の
 ことだけしか考えずに仕事をしているところが多いようです。

■これは、組織だけではなく、人間一人ひとりの行動にもいえること
 です。

■そこで、今日はお寺の和尚さんから聞いたこんなお話をします。

■ある人が地獄見物に行きました。するとそこはちょうど昼ごはんの
 最中でした。

■長いテーブルの上には、地獄には似合わず、山や海の美味しそうな
 食べ物がずらりと並んでいました。

■それに比べて、そのテーブルに向かい合って座っている亡者たちを
 見ると、皆やせて骨と皮だけです。

■不思議に思ってよく亡者を見ると、なんと亡者が使っている箸の長
 さが1メートルもあるのです。

■そのために、せっかくご馳走をその箸でつまんでも自分の口に入れ
 ることができません。
 これでは、やせるのはあたりまえです。

■その人は、地獄は気の毒なものだと思いつつ、次に天国の見物に出
 かけました。

■天国もやはり昼どきで、皆長いテーブルに向かい合って座っていま
 した。

■テーブルの上には、やはりご馳走が山と盛られ、彼らが使っている
 箸も1メートルの長さで、一見すると地獄と変わりません。

■にもかかわらず、そこに座っている者は皆「まるまる」と太って、
 笑顔で話しています。

■不思議に思い、天国の人が食べる様子を観察していると、箸でつま
 んだご馳走をお互いに向かい合った相手の口の中に入れ合っているの
 です。
 
■箸はそのためにちょうどよい長さだったのです。


■さて、

□□□  今日の「ちょっと一言」です。  □□□

────────────────────────────────
    【 相手のことを思うと自分が生かされる  】
────────────────────────────────

■「自分のところだけは」、「俺だけは」と他人のことを考えないど
 ころか、他人から奪い取ることばかりを考えている地獄が、社会の
 あちらこちらで見うけられます。

■私は宗教家ではありませんが、このお話を聞いたときには「なるほ
 ど」と感心したことを覚えています。

■社会は、相手から奪い取ることばかりを考えている人だけでは、絶
 対に成り立たないことを示した興味深いお話だと思います。
 

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 ■皆さん、こんにちは。
 今日は、兵庫県の公立高校受験日です。
 そこで、他人からの期待と競争意識についてのお話をします。
 
■高校受験を控えた二人の中学生がいました。
 一人はA君、もう一人はB君です。

■A君は、他人を押しのけてまでいい高校に行く必要はないと常々考
 えていましたが、親が執拗に一流高校であるZ高校への入学を願っ
 ていました。

■一方、B君の親は、教育にはあまり関心がなく、これに反してB君
 は自らやりたいことを実現するために同じZ高校への入学を希望し
 ていました。

■どちらも表面的には同じくらい受験勉強をしていました。

■さて、いよいよ入学試験日当日になりました。

■A君は、問題用紙が配られる前から、既に胸がどきどきして、手に
 はびっしょりと汗をかいていました。

■かたやB君は、椅子に深く腰をかけ、とてもリラックスして問題用
 紙が配られるのを待っていました。

■やがて、問題用紙が配られ、試験官の「はじめ」の号令がかかりま
 した。

■皆は一斉に問題に向かい、A君も、B君も外から見ると同じように
 スラスラと問題を解いているかのように見えました。しかし実は二
 人の精神状態はまったく異なっていました。

■A君は、試験が始まるとすっかりとあがってしまい実力を出せない
 ままで試験終了となりました。
 
■これに較べてB君は、落ち着いて全力をあげて問題を解くことがで
 きました。

■この二人、何が違ったのでしょうか。

■A君にとっては、競争に勝つことが他人の期待であり、B君にとっ
 ては自分の願いであることだったのです。
 
■PHP文庫「自分づくりの」法則(加藤諦三著)によると、いざと
 いう時にあがってしまうような人間は、他人の期待を内面化してい
 るだけであり、逆にいざという時に全力を出しきってことにぶつか
 ることのできる人間は、精神的に自立しているそうです。

■一般的に自分で自分に対して期待し、その期待に従って生きている
 者は、全力を尽くして物事にあたれるので、その結果が良くても悪
 くても納得して、サッパリとしていることが多いものです。

■さて、

□□□  今日の「ちょっと一言」です。  □□□

────────────────────────────────
    【 他人の期待ではなく、自分で自分に期待せよ  】
────────────────────────────────

■皆さんもこんな経験はありませんか。
 あまり自信がないのに、ピアノの発表会で両親の期待に答えようと
 するあまり、あがってしまい、普段の実力さえ出せなかった経験。
 
■他人の期待ではなく、真に自分の自分に対する期待を感じたうえで
 競争意識を持ちたいものです。

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 ■皆さん、こんにちは。
 今日は、成功は無心に努力した結果得られるものであり、欲望だ
 けで得られるものではないことを示した例え話を紹介します。
 
■「鈴木大拙全集」に 載っているお話です。
 
■昔、人々は「さとり」という珍しい動物を捜し求めていました。
 ある日、一人のきこりが山深く入り込み、斧で木を切っていると、
 眼の前に「さとり」という珍しい動物が姿を現しました。

■きこりは、自分が偶然にも「さとり」を見つけたことを喜び
 「よし、生け捕りにしてやろう」
 と考えました。 

■すると、「さとり」は、すぐにきこりの心を読み
 「おまえは、俺を捕まえようと思っているな」
 と、あざ笑うようにいいました。
 
■きこりが、自分の心を見透かされてびっくりすると
 「俺に心を読まれて、びっくりするとは、情けないやつだ」
 「さとり」はすかさず、からかいました。
 
■これを聞いたきこりは、がまんできずに
 「こしゃくなやつめ、この斧で殺してやる」
 と考えました。

■すると、「さとり」は
 「今度は、殺す気か。こりゃかなわん」
 といって、逃げる身構えをしました。

■それを見たきこりは
 「こんなやつを相手にしていては、飯の食い上げだ。本来の仕事
  に専念しよう」
 と思い直しました。

■「さとり」は
 「ついにあきらめたか」
 といってその場できこりをじっと見ていました。

■きこりは、この不気味な動物のことを忘れようとこころがけ、木
 を切ることに没頭し、力一杯斧を振り上げては木の根元に打ち下
 しました。
 
■そのうちに、きこりは「さとり」のことなどすっかりと忘れてし
 まい、額からは、汗が流れ落ちました。

■その瞬間、偶然に、斧の頭が柄から抜けて飛び出し、「さとり」
 に当たりました。
 
■このおかげで、きこりは「さとり」を生け捕りにすることができ
 ました。

■「さとり」は、無心の心は読み取れなかったのです。
 

■さて、

□□□  今日の「ちょっと一言」です。  □□□

────────────────────────────────
    【 成功は無心の努力の結果としてやってくる  】
────────────────────────────────

■現在に置き換えると、有名になろうと形振り構わずにあせると、
 世間は「売名行為」だと、その心を読み取ってしまいます。
 
■また、人を踏み台にしてまで成績を上げると「利己主義」だと
 軽蔑されます。

■世間が「さとり」なのです。

■売名や、欲得を考えずに、与えられた仕事に無心に没頭した結
 果として世間すなわち「さとり」を生け捕りにすることができ、
 成功がやってくるのではないでしょうか。

■今日は、少し偉そうなお話で恐縮です。 

 

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■皆さん、こんにちは。
 今日は、魚と猿の話をします。
 
■電気工事会社の電柱の保守をする部門に、ある新人が配属されて
 きました。
 
■そして、しばらくするとその新人に電柱に上る練習をする日がや
 ってきました。

■先輩が見守るなか、新人は、一所懸命に電柱に上ろうと何回も足
 を電柱から横に出ている足場にかけようとしました。

■しかし、1時間たっても、その新人は1メートルしか上ることが
 できませんでした。

■見かねて、所属長がその新人に聞きました。
 「どうしても、無理か」

■新人は、恐る恐る答えました。
 「はい、高所恐怖症なので、高い所には怖くて上がれません」

■実は、この新人は高所恐怖症だったのです。
 そのことを知らずに、人事部は彼を電柱に上る仕事をする部門に
 配属してしまったのです。

■おそらく、彼はいくら訓練しても電柱に上ることはできないでし
 ょう。

■やがてその新人は、電気材料を保管する倉庫の管理部門に配置変
 更になりました。

■本人が、几帳面な性格であることを見抜いた所属長が、上長に申
 し出て、異動を実現させたのです。
 
■すると、彼は、期待に答えようときっちりと在庫管理をこなし、
 今までは台帳と現物が合ったことのない期末の棚卸も、きっちり
 と合わせました。

■十年後、彼は公認会計士になりました。

■さて、

□□□  今日の「ちょっと一言」です。  □□□

────────────────────────────────
    【 魚に木登りを期待してはいけない 】
────────────────────────────────

■相手の身になって考えるということは、「魚に泳ぐことを期待し
 猿に木登りを期待すること」だと、昔ある本で読んだ記憶があり
 ます。 
 
■つまり、相手をしっかりと認めて、相手の身になって考えてあげ
 るということでしょう。 

■自分が相手を認めないで、相手が自分の期待どおりに動かないと
 嘆いても、もともと無理な話です。 

■相手を、認めて初めて、相手も自分のことを認めてくれ、期待に
 答えようとしてくれることを示したエピソードです。 

 

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■皆さん、こんにちは。
 今日は、まじめな仕事のお話です。

■ある会社にA君とB君の二人の若手社員がいました。
 二人は同期入社で、もうすぐ係長に昇進する時期にきていました。
 
■職場ではA君は同僚とはよく気が合い、いつも
 「係長のあの指示の仕方が悪い」とか「我々のことを理解していな
  い」と鋭い指摘をして、同僚の人気者でした。
 そして、自分たちの仕事内容もよく知っていました。
 
■一方、B君は、仕事の話はあまりせず、与えられた仕事を黙々とこ
 なすあまり職場では目立たない存在でした。

■春が来て、そんな二人は、同時に係長に昇進しました。
 
■さて、どうなったと思われますか。

■結果は、A君は係長になったとたんに、急に仕事ができなくなりま
 した。部下に適切な指示が出せないのです。

■これに対して、B君は、係長になったとたんに、部下に対して適切
 な指示を、どんどん出していったのです。

■この二人、どこが違ったのでしょうか。

 実は、平社員の時代に決定的な違いがあったのです。

■A君は、平社員のときにはいつも平社員の目で仕事を見ていました。
 ですから、同じ目でみている仲間内では人気があったのです。

■一方、B君は平社員のときから、いつも係長の目で仕事を見ていま
 した。そして、仕事はいつも係長の立場に立ってこなしていました。

■当然、B君には以前から係長としてやるべきことが見えていますか
 ら、実際にその立場になったときにはすぐに適切な指示が出せるの
 です。

■ところが、A君は、平社員の目で仕事を見ていましたから、係長に
 なって、急に係長の仕事をやれといわれても、何をどうやればよい
 のか、すぐには分からず、無能になってしまったのです。

■さて、

□□□  今日の「ちょっと一言」です。  □□□

────────────────────────────────
 【 そのときのために、日頃から上位職の目で仕事を見る 】
────────────────────────────────

■サラリーマンで、実際に上位職に昇進してみると分かることですが、
 職位によってやるべき仕事の内容がかなり違ってきます。
 
■平社員時代には、上司は実務をせずに遊んでいるように見えるとき
 があります

 でも、これは、仕事の内容が、実務からマネージメントに比重が移
 っていくためで、これを平社員から見れば、実務をしない分一見暇
 なように映ってしまうのです。

■上位職に昇進したときに、バリバリと仕事をこなす社員は、間違い
 なく平社員の時代に、上位職の目で仕事を見てきています。

■平社員のときから、上位職の練習をしておくことがとても重要だと
 思います。

 

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 ■皆さん、こんにちは。
 今日は、草刈のお話をします。

■サラリーマン時代に、当時勤めていた会社が盛んに経費節減の推
 進をした時期がありました。
 
■外注費を徹底的に押さえようとしたのです。
 当時は、自分たちの工事用資材を保管している倉庫の敷地の除草
 を外注して、専門業者にお金を払って草刈をしてもらっていまし
 た。

■それが、経費の削減で草刈の予算が全く0になっていました。

■ちょうどそのときに、私の上司である部長から電話がありました。
 その部長は、電話に出た私に

 「明日社長が、視察に回られるが、君達の管理している倉庫には雑
 草がいっぱい生えている。見苦しくないようにちゃんとしておき
 なさい」
 と事務的に指示を出しました。

■私は、(予算を削ったのは会社やろ)と内心怒りを覚えましたが、
 命令なので、仕方がありません。

■早速、部下に
 「倉庫の周りの草刈をやってくれるか」
 と聞いてみたのですが、

■「なんでそんなことせなあかんのや。我々の仕事とは違う。それ
 に草刈なんかしたことがないので、教えてもらわないとできない」
 部下は一斉に猛反発しました。

■私は、半分予想はしていたものの、あまりの反発に腹が立って、
 「それなら、俺も行って、一緒に草を刈る。それなら文句はない
  やろ」
 と強引に部下を連れだしました。

■現地に着くと、本当に誰も草刈をしたことがないようで、草の上
 の方を指先でちょっとだけ摘んでその下を鎌で切るというよう
 な情けない状態でした。

■私は、皆の見ている前で、さっさと鎌を扱って草を刈っていきま
 した。
 実は私は、農家の生まれで、子供のときから草刈をやらされて、
 草を刈ることはお手のものでした。

■それを見ていた、年配の現場の長は
 「草刈は、あんな風にやるんや。皆まねをしてやれ」
 と若い自分の部下に号令をかけてくれました。

■皆、見よう見真似で草を刈り、2時間もすると、倉庫の周りはす
 っかりときれいになっていました。

■そして、一人の若い社員がいいました。
 「やればできるやん。きれいになったら気持ちええな」

■さて、

□□□  今日の「ちょっと一言」です。  □□□

──────────────────────────────

 【 無駄なように見える過去の経験もいつか役に立つときがある 】
──────────────────────────────

■私は、子供のころ草刈をやらされるのが、いやでいやでたまりませ
 んでした。もちろん、友達が遊んでいるのに自分は遊べないからで
 す。
 そして、そのときには、それが将来役に立つなどとは当然思ってい
 ません。

■でも、そのときは一見無駄に思えるような経験も後で考えれば、全
 てどこかで役にたつようにできているように思えてなりません。

■後にならないと、ありがたみが分からないところが、人生の巧妙な
 仕組みではありますが。

 

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